こんにちは。えいぷりおです。
夫婦関係が壊れ始めたとき、精神的な不安を緩和したり、状況を客観的に見るために、カウンセリングを受ける人もいると思います。
けれど、カウンセラーとの対話によって「思い込み」が強化され、夫婦関係がより悪化してしまう可能性があります。
僕の妻は、とある心療内科医のカウンセリングを受けるようになってから、加速度的に僕に対する憎しみを深めていきました。
その結果、夫婦関係は修復不能なほど悪化し、家庭内別居の状態に陥ってしまいました。
カウンセリングを受けることで、なぜ妻は思い込みを深めてしまったのか。考えてみました。
【夫婦関係の哀しい独り言】
僕と妻の関係が壊れてしまった経緯
当ブログ「げんきリズム」では、これまでに僕と妻の関係が壊れてしまった経緯について、何度も触れてきました。
大きな原因は、僕自身の性質にありました。
僕には発達障害の傾向があります。軽度なため診断されるレベルではありませんが、その性質が妻を傷付けてきた面がありました。
僕の「大人の発達障害」体験記まとめ ーなぜ僕は自分を否定し、大切な人を傷つけてしまったのかーずっと我慢して笑顔でいてくれた妻が、憎しみを噴出させた大きなきっかけは、二人目の子供の妊娠・出産でした。
いわゆる産後クライシスです。僕の言動のすべてが、過去にまでさかのぼって許せなくなり、憎しみを募らせていきました。
【僕の産後クライシス体験談】妻はなぜ僕を憎むようになってしまったのか?その理由と経緯しかし、それはきっかけに過ぎません。
妻が僕への憎しみを深め、僕に対する思い込みの度合いを増していったのは、とある診療内科医のカウンセリングを受けるようになったことが、大きく関わっていました。
カウンセリングのたびに妻が深めた思い込みとは
妻とカウンセラーが、どのような対話をしたのかは、もちろん僕には分かりません。
しかし、妻がカウンセリングを受けるたびに、僕に対して深めていった思い込みというのは、次の一言に集約されます。
「あんたはやっぱり発達障害で人格障害。そのせいで私は被害を受けてきた」
僕には発達障害の傾向と、その二次障害として自己愛性パーソナリティ障害の要素もあると思っています。
ですが、それが僕のすべてではありません。
僕は僕なりに妻と子供を愛し、懸命に働いてきました。笑顔で家族と過ごしてきたのも、また事実です。
過去の家族のビデオテープを見直してみると、旅行や子供の行事などで妻の笑顔がたくさん記録されています。
過去の家族ビデオを見て夫婦関係を見つめ直す ー自分を客観的に知る方法それに、僕は妻や子供に暴力を振ったこともなく、浮気もしたことがなく、酒もほとんど飲まず、タバコは吸わず、ギャンブルに手を出したこともありません。
ですが、カウンセリングを受けるたびに、妻は僕のこれまでのすべての言動を否定するようになりました。
僕のあらゆる言葉や行動は、すべて「発達障害」と「人格障害」がもたらしたものだと強く主張するようになったのです。
【関連記事】 夫婦関係における思い込みの怖さについてはこちら。
「思い込み」は夫婦関係を壊す ー自分の思い込みに気付き、配偶者の思い込みに対処するカウンセラーは妻に何を伝えたのか
妻はカウンセリングから帰ってくると、必ずこう言いました。
「専門家が、あんたは発達障害で人格障害だと言っている。私の考えは間違ってなかった。専門家が言っているんだから!」
僕自身は、そのカウンセラーと会ったことはありません。
カウンセラーは妻の言葉だけを聞いて、会ったこともない人間に対して「発達障害」「人格障害」などと決めつけたのでしょうか。
本来こうした領域の診断は、問診して様々なテストを行っても、簡単に下せるものではないはずです。
それのに、そのカウンセラーは、夫婦間のあらゆる出来事は夫の性質によるものだったと妻に思い込ませてしまったのです。
妻からしたら、「専門家」のお墨付きを得て、夫を非難する格好の裏付けを手に入れたことになりました。
カウンセラーは本来どうあるべきか
カウンセラーには医師免許のような明確な資格制度がありません。誰でも今日から「カウンセラー」を名乗ることができます。
それだけに、世の中にあふれる自称カウンセラーは玉石混交です。
僕の友人には、何人かのカウンセラーやセラピストがいます。彼らと話していて、僕なりに「いいカウンセラー」の基準が分かりました。
それは、
「クライアントの言葉は、クライアント自身を映し出す鏡として捉える」
ということです。
例えば、あるクライアントが夫について語ったとします。
悪いカウンセラーは、クライアントの話を聞いて、夫について評価を下します。
「あなたの夫はひどい人ですね。間違いなく発達障害であり人格障害でしょう」
のように、クライアントの話だけを手がかりに、会ったこともない人間に対して診断を下すようなことをするのです。
実は、こういう自称カウンセラーは掃いて捨てるほどいます。
一方、いいカウンセラーは、クライアントの話を聞くことで、クライアント自身のあり方にフォーカスします。
「あなたの目には、旦那さんはそんなふうに映っているんですね。それは、あなたが○○な状態にあることを表しているのかもしれません」
のように、クライアントのあり方、つまり心の状態や世界の見え方に光を当てます。
なぜ僕がそのように考えるかというと、僕の友人たちが「いいカウンセラー」のあり方を体現してくれたからです。
妻との関係について悩みを相談したとき、彼らは決して妻について評価を下したりしません。
僕自身のあり方について、次のようなアドバイスをくれたのです。
【友人のカウンセラーが気付かせてくれたこと】
- 妻に対して思い込みや決めつけをしていないか?
- 妻の作り出す「ドラマ」に巻き込まれていないか?
- 知らず知らずのうちに「妻の人生」を生きていないか?
- 過去ではなく「今ここ」にフォーカスできているか?
このような視点を与えてくれる友人がいたことは、本当にありがたいことでした。
「専門家」を自称する妻のカウンセラーが、妻の話だけを聞いて、夫に対するネガティブな評価を下し、妻の思い込み・決めつけを強化してしまったことが、残念でなりません。
カウンセリングで妻はどう変わってしまったか
妻にはずっと、味方になってくれるカウンセラーがいませんでした。
「カサンドラ症候群」の記事にも書いたことがありますが、夫の性質によって傷付いてきたことを、精神科医も心療内科医も、誰も理解してくれなかったのです。
【カサンドラ症候群】誰にも理解されない妻の苦しみ… 夫のアスペルガーは妻の心を破壊する(体験談4)だから、今のカウンセラーは妻にとって、初めて味方になってくれた専門家だったんだと思います。
夫のせいで自分は傷付いてきたという思いを受け止めてもらえて、妻は救われたでしょう。
そのことには感謝しなければなりません。
でも、本物の専門家ならば、妻自身のあり方に光を当てて、本当の意味で助けてあげてほしかったです。
妻は「夫が悪い」というお墨付きを得て、幸せな方向に進んだのでしょうか? 答えは否です。
もともと持っていた思い込みや決めつけは、取り返しのつかないくらいに強化され、目つきはどんどん険しくなっていきました。
子供に対しても自分の思い込みを植え付け、父親(僕)を憎むよう洗脳しているように僕には見えます。
そのカウンセラーのもとに通い始めたことが、急激な悪化の始まりだったと僕は思っています。
えいぷりお的まとめ
とは言っても、夫がDVやモラハラで日常的に妻を痛めつけているような場合には、特別な対応が求められるかもしれません。
カウンセラーは妻に、夫が異常者でることを理解させ、すぐに逃げるよう促さなければならないでしょう。
おそらく、妻にとって僕という人間は、DV男と変わらない位置づけなのかもしれません。
でも僕は、そのような極端な見方に納得することができません。子供に「父親は極悪人だ」と洗脳するなど、やりすぎだと思うのです。
なんとか妻の思いに近付こうと、自分を罪人として裁く視点でブログを書いてきました。
でも、もう罪悪感を持ち過ぎるのはやめたいです。
妻の思い込みに巻き込まれ、妻の人生を生きるようになってはいけないのです。
【夫婦関係の哀しい独り言】
【つづき】 次の記事「妻が僕を許すのには15年かかる」はこちら。
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