こんにちは!奈良が大好きなえいぷりおです。
日本屈指のパワースポットと言われる大神神社を知っていますか?
大神と書いて「おおみわ」と読むんですよ。
本殿がなく、三輪山(みわやま)を御神体として祈りを捧げます。
三輪山は、明治時代までは一般人の入山が許されない禁足地でしたが、今は登拝(神を拝むために山に登る)が許されています。
この記事では、僕が実際に参拝してきた感想を交えながら、大神神社と三輪山についてご案内します。
大神神社(おおみわじんじゃ)とは
▼大神神社の二の鳥居。JR三輪駅から徒歩6~7分です(アクセス情報は後述)。
▼立派な鳥居です。
▼鳥居をくぐると、趣深い参道が続きます。
▼手水舎(ちょうずや)。手を清め、口をすすぐところですね。
▼お水が出ているところが、蛇の口になっているのが分かりますか?
▼蛇の部分です。
大神神社の御祭神は神話に描かれた大物主大神(おおものぬしのおおかみ)。その化身が白蛇と言われているのです。
▼拝殿。大神神社には本殿がなく、拝殿を通して三輪山を拝みます。神話の時代に始まった原初の神まつりの形が、今に残されているのですね。
拝殿の背後にたたずむのが三輪山です。
登拝の受付は、大神神社に隣接する狭井神社(さいじんじゃ)で行います。
狭井神社(さいじんじゃ)とは
▼狭井神社は、大神神社から徒歩5分。病気平癒・身体健康の神様をまつっていて、参道は「くすり道」と呼ばれています。
▼狭井神社に到着。
▼池のほとりに文豪・三島由紀夫の碑が。古神道の研究をしていた三島は、1966年(昭和41年)にここに滞在して三輪山に登拝しています。その印象を「清明」と表現しました。
三島は、「清明」に込めた思いを、次のように記しています。
大神神社の神域は、ただ清明の一語に尽き、神のおん懐に抱かれて過ごした日夜は終生忘れえぬ思ひ出であります。
又、お山へ登るお許しも得まして、頂上の太古からの磐座をおろがみ、そのすぐ上は青空でありますから、神の御座の裳裾に触れるやうな感がありました。東京の日常はあまりに神から遠い生活でありますから、日本の最も古い神のおそばへ近寄ることは、一種の畏れなしには出来ぬと思ってをりましたが、畏れと共に、すがすがしい浄化を与へられましたことは、洵にはかり知れぬ神のお恵みであったと思います。
(引用:三島由紀夫による誌)
▼拝殿。大神神社よりも静けさが増し、神の山の入り口であることを感じさせます。ここで三輪山登拝の受付を行います。
▼拝殿の脇には、万病に効くと言われるご神水が湧き出ています。とてもまろやかなお水をいただきました。
▼ご神水が地下に湧き出る音を聞くことができます。この竹の筒に耳をあてると、水がしたたる神秘的な音が聞こえるのです。
さあ、いよいよ三輪山に登拝です。
三輪山(みわやま)とは
▼三輪山は、標高467.1m、周囲は16kmの美しい円錐形の山です。手前に見える巨大な鳥居は、国道169号線の三輪参道入口に立てられたもの。
▼国道169号線を車で走っていたら、圧倒的な大きさに驚きます。鳥居の奥に三輪山が見えます。
▼反対方向(岩壺池ごし)から三輪山を見上げたところ。
この頂上に、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が鎮められた盤座(いわくら)があると、『古事記』『日本書紀』に言い伝えられています。
神話の時代のお話。大神神社が日本最古の神社と言われるゆえんです。
三輪山登拝の受付から入山まで
狭井神社で、登拝料300円を支払って受付します。受付時間は9:00~14:00です。
▼受付をすると、このような襷(たすき)を借りることができます。
本来は白装束でなければ入山できない聖域。白装束の襟に見立てたこの襷を必ずつけなければなりません。
▼神域に入るにあたって、いくつかの重要な規則があります。
【三輪山登拝の規則】
- 午後4時までに必ず下山
- 飲食禁止(水分補給は認められる)
- 火気厳禁
- 撮影禁止
- 山中の草木、土、石を持ち帰らない
三輪山はご神体なので、敬虔な気持ちで登拝することが大切です。
▼入山前に自分でお祓いをして身を清めます。
▼そして、いよいよ入山。ここから先は撮影禁止となります。
三輪山登拝で感じたこと
ご神体である三輪山の詳細を語ることは慎まなければなりません。
ですので、僕が感じたことだけ記します。
かなりの急坂。すぐに息が上がり、汗が吹き出してきます。
風の音、鳥の声、沢のせせらぎ、襷についた鈴の音だけが聞こえる世界。
木々を見上げ、木陰と木漏れ日の織りなす山道を登ります。
深い自然に抱かれながらも、頭の中には様々な雑念が去来します。
夫婦関係の悩み…
妻に対する複雑な思い…
親子関係の悩み…
長女に対する心配や様々な思い…
次女に会えない悲しみ…
際限なく湧き上がってくる様々な思いを、ひとつひとつ手放していきます。
その作業は、まさに瞑想。頂上に近づくとともに、雑念が少しずつ浄化されていくのを感じます。
多くの参拝客とすれ違いました。みな優しい顔で「こんにちは」と挨拶を交わします。
気が遠くなるほど長い年月、神の山として丁寧に清められてきた神聖な空気が、訪れる人のたましいを浄化してくれるようです。
登り詰めると、小さな社があります。高宮神社(こうのみやじんじゃ)です。
その先には、足を踏み入れることのできない聖域があるといいます。
神話の時代に大物主大神が鎮められたと伝えられる奥津磐座(おきついわくら)です。
聖域に思いを馳せ、ただただ天を仰ぎ見て、祈りを捧げました。
往復2時間の道のり。
草木ひとつひとつに神が宿る古代神道の世界。その一端に触れる旅でした。
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【夫婦関係の悩み】記事まとめ 僕が妻との関係を破綻させてしまった原因・理由とは(体験談)大神神社へのアクセス(電車)
大神神社の最寄り駅はJR桜井線の三輪駅です。
▼商店街を抜けて踏切を渡れば、徒歩6~7分で二の鳥居に着きます。
大神神社へのアクセス(車)
合計320台分の駐車場があります。すべて無料。
(引用:大神神社 公式HP)
二の鳥居に一番近い④番の駐車場は20台しか停めることができず、長蛇の列ができていました。
①~③の駐車場だと少し歩かなければなりませんが、待たされる可能性は低そうです。
大神神社へのアクセス(バス)
JRと近鉄の桜井駅から、土日祝日のみシャトルバスが出ています。
(ただし、毎月1日と12月26、27日、1月2、3、9、10、11日を除きます)
桜井駅の北口2番乗り場から二の鳥居まで、乗車時間は約20分。
運賃は大人190円、小人100円です。
時刻表は以下の通り(2018年10月現在)。
【桜井駅 北口2番乗り場発】
- 9:45
- 10:05(二の鳥居経由天理駅行き)
- 10:25
- 10:45(二の鳥居経由天理駅行き)
- 11:05
- 11:45
- 12:25
- 13:45
- 14:25
- 15:00
- 15:40
- 16:25(最終)
大神神社の参考図書
大神神社に関する参考図書をご紹介します。
▼一番詳しい本がこちら。神話の時代からの歴史から学ぶことができます。写真も豊富。
▼もっと手軽なのがこちら。必要な情報がコンパクトにまとめられています。
▼大神神社にまつわる神話を絵本のように楽しく読めるのがこちら。
▼三島由紀夫が、三輪山信仰と大神神社の神事を深くからめて書いた作品、『豊饒の海』第2巻『奔馬(ほんば)』。
えいぷりお的まとめ
僕は奈良が大好きです。
京都と並ぶ人気観光地でありながら、商売っ気がなく、田舎の暮らしの中に、日本の原点と言える歴史的遺産が点在してるところが、なんとも言えずチャーミングなのです。
奈良時代が始まった710年よりはるか昔。神話の時代までさかのぼる大神神社は、古代神道の姿が大切に残されています。
三輪山に登拝すると「日本に生まれてよかったなぁ」としみじみ感じると思いますよ。