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【コウノドリ】漫画 第10巻 「無痛分娩」が心疾患を抱える妊婦に適用されるケース

こんにちは! 「コウノドリ」大ファンの、えいぷりおです。

僕はこのブログで「無痛分娩」について多くの記事を書いてきました。妻が無痛分娩にからむ医療事故で苦しんだ経験があるため、無痛分娩を安易に勧める風潮に対しては批判的な立場です。

【無痛分娩のリスク】 僕の妻の体験談 「脳脊髄液減少症」という過酷な医療事故

けれど、妊婦さんの身体の状態によっては、無痛分娩が必要な措置となることもあります。

漫画「コウノドリ」(鈴ノ木ユウ作)の第10巻には心疾患を抱えた妊婦が、無痛分娩をめぐって葛藤する姿が描かれています。

今回は「コウノドリ」に描かれたエピソードを紐解いて、無痛分娩について考えてみます。

漫画「コウノドリ」とは

漫画「コウノドリ」は、2012年から「モーニング」(講談社)に短期集中連載の形で始まり、2017年4月現在も継続。単行本17巻まで発売されています。

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主役は、医師でジャズピアニストでもある鴻鳥サクラ。聖ペルソナ総合医療センターの産科を舞台に、様々な背景を持つ妊婦とその家族の物語が紡がれていきます。

僕は2015年の秋にTBSで放送されたドラマで知りました。綾野剛さん演じる主人公の、プロフェッショナルでありながら人間味あふれる姿に感動し、毎週欠かさずに見ました。

その後、鈴ノ木ユウさんの原作漫画を読み、この作品の魅力にますますハマッていきました。

第10巻に描かれた「無痛分娩」

その第10巻に描かれたのが、「無痛分娩」をめぐる物語でした。

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※ここから、作品の内容にちょっと触れます。ネタバレにあたる部分がありますので、作品を先に読みたい方はご注意ください。

「コウノドリ」第10巻に登場するのは、心臓に疾患を抱えた妊婦です。出産の際の心臓への負担を避けるために、主人公の鴻鳥サクラから、無痛分娩の方針を告げられます。

つまり、この妊婦は自ら希望して無痛分娩を選んだのではなく、医療的な事情で、医師がその分娩方法を選択したのです。これは重要なポイントです。

病院のマンパワーを考えて、鴻鳥ははっきりと

「ウチの病院は、妊婦希望の無痛分娩はできないよ」

と言っています。なぜなのでしょうか?

〔関連記事〕ここでご紹介している「コウノドリ」の無痛分娩のエピソードが、2017年10月にドラマ第2シリーズの第3話として放送されました。こちらも会わせてご覧ください。

【コウノドリ】2017年 第3話 産後うつの深刻な現実をリアルに描く
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無痛分娩の実施に必要な体制とは

無痛分娩 コウノドリ綾野剛2

聖ペルソナ総合医療センターの院長が、高額な自由診療費をとることのできる妊婦希望の無痛分娩を始めたいと言ったときに、鴻鳥サクラが返したセリフは、非常に示唆に富んでいます。

「毎日ひっきりなしに搬送が来ている中で、予期できない陣痛に合わせて麻酔を入れて管理していくなんて、今のこの病院の体制では100%無理です」

そして、実現するための体制として、こういうセリフを言っています。

「理想を言えば、産科麻酔専門の麻酔科医が、24時間バックアップ出来れば一番いいと思いますけどね」

これは重要な指摘です。現状では、無痛分娩を実施している産科の多くでは、専門の麻酔科医ではなく、産科医が麻酔のコントロールも兼ねているようです。

2017年4月25日に報道された、大阪の個人病院における無痛分娩の死亡事故も、麻酔を打ったのは産科医である院長自身でした。

【無痛分娩】2017年1月、大阪「老木レディスクリニック」の事故 31歳の母親が死亡 院長が書類送検 HPの虚偽記載も

鴻鳥は「餅は餅屋」として、硬膜外麻酔のコントロールは専門家である麻酔科医が行うべきだと言っているのです。

ところが、日本では麻酔科医の数がまったく足りておらず、少ない人員がフル稼働しているような状況です。これが、日本で無痛分娩が普及拡大しない最大の理由となっています。

鴻鳥の同僚が、こう言います。

「確かに産科麻酔の専門医を雇ってわざわざ希望での無痛分娩のために24時間対応するなんて、この病院じゃあ、まぁ無理だな」

これに対して、鴻鳥はこう返します。

「人員を確保しやすい平日の昼間だけ対応している病院もあるけど… 出産は予定通りにはいきませんから」

無痛分娩を希望するなら、麻酔科医の体制を見よ

2017年4月の日本産科婦人科学会の発表によると、無痛分娩の死亡事故は硬膜外麻酔のトラブルに対応しきれなかったケースが多いと考えられています。

【無痛分娩】2017年4月の日本産科婦人科学会で発表された「無痛分娩で13人死亡」の真相とは

僕も無痛分娩の医療事故を経験した者として、何度も繰り返して言いますが、もし無痛分娩を希望(医療的な事情ではなく)されるなら、専門の麻酔科医が万全の体制でコントロールしてくれるのかどうかを、必ず確認してほしいと思います。

もし、万全の体制が約束されていない場合、麻酔に伴うリスクをよく理解し、責任をもって選択してください。

「コウノドリ」のいくつかのセリフには、このように無痛分娩に関する、現在の日本の医療現場の実情が映し出されています。

「お腹を痛めなければ…」という迷信は捨てる

この物語には、医療現場の実情の他に、お産をめぐるもうひとつの側面が描かれています。それは、「お腹を痛めなければ…」という古めかしい迷信に関するものです。

心臓に疾患を抱える妊婦は、友人からこんなことを言われます。

「無痛分娩なんて、赤ちゃんより自分のコトが大切だから」

「楽して産むんだから、母性もおっぱいも出ない」

「たとえ病気でも、麻酔を使った出産は、自然に産んだ母親の愛情には適わないからカワイソウ」

こういう言葉は、あまりにも配慮に欠け、暴力的だと思います。しかも、この妊婦の場合、心臓に疾患があるため、通常の出産ではリスクがあるため、医師の判断として無痛分娩を行おうとしているのです。

このように、二つのリスク(心臓疾患によるリスクと、無痛分娩によるリスク)を天秤にかけた上で、より高いリスクを回避するために、医師が無痛分娩を選択するのであれば、それに従うべきだろうと僕は思います(その場合も、麻酔科医の体制はしつこいくらいに確認すべきですが)。

お産は、一人一人が選択すべきものです。リスクについて把握し、医師と入念に相談し、病院の体制を確認した上で、責任をもって決断するのであれば、誰からも非難されるものではないと思います。

「コウノドリ」をぜひ見てほしい

「コウノドリ」の原作漫画はこちら ↓ から。2018年8月現在、21巻まで出版されています。

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今回のエピソードが収録された原作漫画は、こちら ↓ の第10巻です。

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このドラマはTBSオンデマンドで見ることができます。

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DVDボックスも素敵です。何度も見たい作品なので。

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また、Amazonプライムに加入すると、2015年に放送された「コウノドリ」の第1シリーズ全話を無料で見ることができます。

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特に妻が医療事故にあって苦しんだ無痛分娩については多くの記事を書いています。

妻がつらい思いをしているときに上手に助けてあげられなかったダメ夫の反省を交えて書いたものです。参考にしていただけますと幸いです。

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