こんにちは。えいぷりおです。
夫婦の関係がうまくいかなくなって、ついに家庭内別居の状態になってしまったとき…
大切なのは最低限のルールを作って、お互いにストレスをできるだけ少なくすることです。
この記事は、「家庭内別居の悲哀」というテーマで書いた連載のひとつです。
夫婦関係に悩む方の参考になればと思い、僕の失敗談を交えながら、今回は「家庭内別居のルール10項目」を書いていきます。
【家庭内別居の悲哀】
家庭内別居のルール
僕と妻は、きちんと話し合ってルールを決めたわけではありませんでした。
徐々にルールらしきものができていった感じです。
きちんと話し合って決めたものではないので、すごく不公平だと感じるものもあるし、ストレスも大きいです。
早い段階できちんとルールを取り決めた方がよかったと痛感しています。
そうしておけば、無駄なストレスをかなり軽減できたはずです。
ですから、夫婦関係が悪くなり始めたばかりの家庭内別居ビギナーの皆さんには、今のうちに話し合ってルール作りをしてもらいたいです。
ルール化してストレスが軽減すれば、関係の悪化を食い止められるかもしれません。
さて、僕たち夫婦が遠回りしながらたどり着いた10のルールをご紹介していきます。
まとめるとこんな感じです。
【家庭内別居10のルール】
- 挨拶はちゃんとする
- 事務連絡はメールで
- 一人になれる空間を持つ
- 食事は別々にとる
- 子供の前で相手の悪口を言わない
- 家事の分担は明確にしておく
- お金の分け合い方を決めておく
- 実家との関係は割り切って
- 共用スペースは利用時間をずらす
- いつまで家庭内別居を続けるか
ひとつずつ見ていきましょう。
【1】挨拶はちゃんとする
挨拶は人としての基本です。
でも、お互いの存在そのものがイヤになってしまうと、挨拶さえもしなくなってしまいます。
これは踏みとどまりたいところです。
挨拶をしなくなったら、あとは坂道を転げ落ちるように夫婦関係は破壊の一途をたどることになってしまいます。
平穏な家庭内別居を実現するためにも、「おはよう」「ただいま」「おかえり」「おやすみ」くらいの挨拶は交わすことをルールにしておくべきです。
そこに「ありがとう」を加えられたらベストです。
どんな小さなことでも、相手が何かしてくれたら感謝の気持ちを言葉で示す。これは本当に大事なことです。
僕たち夫婦の場合は、僕が挨拶してもすべて無視され続けて、心が折れてしまいました。
挨拶のなくなった夫婦の殺伐とした空気を知っているからこそ、あなたにはふみとどまってほしいのです。
【2】事務連絡はメールで
事務的な連絡は直接する必要はありません。
メールの方が冷静な文章で正確に伝えることができます。
相手に誤解を与えないよう、時間をかけて文章を推敲することもできます。
伝えたいことはビジネスメールのように箇条書きで簡潔に書くのがポイントです。
絶対に感情的に書いてはいけません。フラットな気持ちで書くことを心がけましょう。
感情的で思い込みの激しいメールは、相手のメンタルを破壊してしまいます。
僕は妻から毎日のように人格否定の罵倒メールが届いてメンタルをやられ、受信音を聞くと動悸がするようになってしまいました。
そんなことが起こらないように、メールの最低限のマナーはルール化しておいてほしいです。
【関連記事】 夫婦関係における思い込みの怖さについてはこちら。
「思い込み」は夫婦関係を壊す ー自分の思い込みに気付き、配偶者の思い込みに対処する【3】一人になれる空間を持つ
一人になれる空間を持つようにしましょう。
家の広さや間取りによっては、それぞれの個室は無理な場合もあるでしょうが、お互いに干渉しないスペースを確保したいものです。
寝室も別にした方がいいです。
イヤな相手と同じ空間で寝ると、睡眠の質が落ちるからです。
睡眠の質が落ちると健康状態が悪くなり、精神状態にも影響を及ぼします。
別の空間でゆっくり眠れたら心身の状態が保たれて、安定した家庭内別居生活を維持することができます。
小さな子供がいる場合には、どちらが一緒に寝るかなど、話し合った方がいいでしょう。
【関連記事】 「夫婦円満の5つの秘訣」にも寝室を別にする重要性について書きました。
【夫婦円満の5つの秘訣】結婚生活に失敗した僕だから気付いたこと(自戒)【4】食事は別々にとる
食事は別々にとると決めた方がいいです。
イヤな相手と一緒だと、食事を楽しめるはずがありません。
僕の場合は、会社の帰りに喫茶店に寄って読書など好きなことを少し楽しんでから、遅めに帰宅するようにしていました。
妻と子供たちが食事を終えた後の時間に、一人で食事をするためです。
本当は子供たちと食卓を囲みたかったですが、それはあきらめることにしました。
子供にとっては、不仲な両親と一緒に窮屈な思いで食べるよりも、夫がいなくて機嫌のいいママと食事をした方が楽しいだろうと考え、身を引いたのです。
料理を誰が作るかも含めて、ルール化しておくと無駄なストレスをためなくてすみます。
経済的に余裕があるなら、夫の夕食は外食にしてしまうのもありかもしれません。
【関連記事】 中年の男性にもできる料理のコツはこちら。
【中年サラリーマンの料理】男子にも作れる! 簡単なレシピ、段取り、裏技まとめ【5】子供の前で相手の悪口を言わない
子供との過ごし方や育児の方針などは、家庭によってケースバイケースです。
ですが、一つだけきちんとルールにしておいてほしいのは、子供の前では絶対に妻・夫の悪口を言わないということです。
夫婦関係が悪くなると、ついつい子供の前で妻・夫の悪口を言ってしまうものです。
これは子供に確実に悪影響を与えます。
別に無理して相手をほめる必要はありません。ネガティブなことは言わない。これだけは守ってほしいです。
僕の妻は、子供たちに徹底的に僕の悪口を吹き込みました。
僕がつらいというのもありましたが、それよりも子供たちの心がとても心配でした。
でも、妻の側からすると、僕が子供たちに悪口を吹き込んだと思っているようでした。
きっとお互い様なんだと思います。まずは自分がそういうことをやめる。それが大事ですね。
【関連記事】 家庭内別居が子供に与える影響についてはこちらの記事をどうぞ。
家庭内別居は子供にどのような影響を与えるのか? ー親の未熟さが子供の心を傷つけるー【6】家事の分担は明確にしておく
家事の分担は喧嘩のもとになります。
料理、キッチンの片付け、ゴミ出し、掃除、洗濯、買い出し…
色々あってルールを作るのも大変ですが、明文化しておいた方がトラブルは少なくなります。
僕の場合は、妻から「私はあんたに傷付けられてきた被害者だから、家事はしない!」と宣言され、ほぼすべての家事を担当することになってしまいました。
妻がやっていたのは洗濯のみ。しかも、僕の洗濯物はやってくれず…
「妻は専業主婦なのに、なんで!? 僕は残業50時間のハードワークをがんばって、そのうえ料理から掃除までがんばって… なのに感謝もされず、文句しか言われない…」
このような不公平な分担では、ネガティブな感情を抑えきれなくなってメンタルが壊れてしまいます。
一般的には、奥さんの負担が重くなりすぎているケースが多いと思いますが、できるだけ公平になるよう、きちんと話し合って取り決めるべきだと思います。
【7】お金の分け合い方を決めておく
家庭内別居であっても、生活・育児にかかるお金はきちんと分け合って、助け合わなければなりません。
これを「婚姻費用」と言って、夫の年収と妻の年収、そして子供の人数と年齢によって算出することができます。
例えば、夫が年収500万円、妻が専業主婦で、二人の子供がいて、一人目が15歳以上、二人目が14歳以下の場合、夫は妻に月々10~12万円の婚姻費用を渡す義務があります。
このお金は、妻と子供の生活費(居住費・食費・光熱費など)と子供の学費です。
「家庭内別居になってから、夫が生活費を渡してくれなくなった」
というケースもあるようですが、これは民法に違反する行為です。
婚姻費用算定表を参考にして、お金の分け合い方はきちんとルールにしなければなりません。
ちなみに、僕の場合は給料をすべて妻に握られてしまいました…
単身赴任をしている今は、雀の涙ほどの生活費しかもらえず、貧困な一人暮らしを余儀なくされています。
頑張ってそこそこ稼いているんですよ!? やっぱり不公平はつらいです。
【関連記事】 家庭内別居の生活費の分担(婚姻費用)についてはこちらの記事をどうぞ。
家庭内別居は経済的にお得!? 生活費(婚姻費用)の分担、離婚した場合との比較【8】実家との関係は割り切って
夫婦が不仲になれば、相手の両親との付き合いもイヤになって当然です。
それを無理して付き合うのは、ストレス以外の何者でもありません。
仮面夫婦はやめて、お互いの親に「夫婦関係が壊れて家庭内別居の状態なんだよね」と、はっきり言っておきましょう。
その上で、それぞれ自分の親との付き合いは、自分だけで完結させることです。
親からは色々言われるかもしれませんが、そこはドライに距離をおきましょう。
【9】共用スペースは利用時間をずらす
家の中には、共用スペースがありますよね。
中でも一番多くの時間を過ごすのは、リビングでしょうか。
食事をしたり、テレビを見てくつろいだりする大切な場所ですよね。
でも、不仲な夫婦が同じ空間にいたら、くつろげるはずがありません。
きっぱりと時間をずらして、顔を合わせないようにした方が賢明です。
他の共用スペースには、お風呂があります。どちらが先に入るかなど、はじめからルールを決めておけば、余計な喧嘩をしなくてすみます。
また、キッチン、洗面所、トイレといった場所は、清潔に使うようお互いに気をつけると、うまくいくと思います。
【10】いつまで家庭内別居を続けるか
こうしたルールをお互いに守って、快適な家庭内別居を実現できたとしても、それが永遠に続くと思うと気が滅入るものです。
いつまで家庭内別居を続けるのか。お互いの共通認識を持つことは大切です。
例えば「子供が小学校を卒業する3年後には円満に離婚しよう」などと決めておくのは有効です。
そうすれば、3年後に向けて建設的な準備ができるでしょう。
将来的な展望が見えてくれば、相手に対して寛容にもなれるのではないでしょうか。
僕はまだ、ここには至っていません。単身赴任が終わる3~4年後に向けて、妻と共通認識が持てるよう働きかけていこうと思います。
えいぷりお的まとめ
ルールを決めるには、それなりのコミュニケーションをとる必要が出てきます。
「それなりのコミュニケーションがとれるくらいなら、ここまで不仲になってねーよ!」
という声が聞こえてきそうですね。
まったくおっしゃる通りです。
でも、そこをあえて歩み寄ってほしいのです。
僕はそれができず、ルールなきストレス満載の家庭内別居生活になってしまいました。
この記事でお伝えした10のルールは、失敗した僕の「あのとき、ああしておけばよかった」という後悔と反省から生まれたものです。
先輩からのアドバイスだと思ってトライしてもらいたいと思います。
【家庭内別居の悲哀】