【大人の発達障害】ADHDとアスペルガー症候群の並存…結婚して気付いた自分の致命的な欠陥(僕の体験談1)

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近年「大人の発達障害」が注目を集めています。社会の中で人付き合いが難しく生きづらい、といった自覚を抱く大人が増えています。僕にもその傾向があります。子供のころに直視してこなかったゆえの難しさに、いま直面しています。

大人の発達障害とは

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僕の体験を語る前に、大人の発達障害とは何なのか、概要を記しておきます。僕は医療関係者ではないので、専門的なことは他のサイトに譲りたいと思いますが、大まかに説明すると、他人とのコミュニケーションが困難だったり、社会になじんでルールにのっとった普通の生活が難しかったりする障害です。

大きく分けて、次の3つに分類されますが、それらは虹のように(スペクトラム)つながっていて、2つ以上の症状を合わせ持っていることが多いと言われています。

ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)

次のような特徴が挙げられます。
・空気を読めない
・相手の気持ちを理解するのが難しい
・相手の発言を正しく理解するのが難しい
・自分の思いをうまく伝えられない
・次に起こる出来事を想像することが苦手
・自分独自のルール・環境に過度に固執しやすい

これらの特徴の現れ方にも、いくつかパターンがあります。

〔積極奇異〕
他人や社会とうまく関われないので、自分のペースを押し付ける

〔受動型〕
他人や社会とうまく関われないので、自分を消してしまう

〔孤立型〕
そもそもうまく関われないことを何とも思わない

知的には問題がない場合が多く、中には一部のIQが120を超えるようなケースもあると言います。こだわりの強さは得意分野の強化としてプラスに現れることもありますし、勉強ができるため学校では上記のような特徴が覆い隠され、大人になるまでは気づかれない場合もあります。大学や就活、職場、夫婦関係といった複雑なコミュニケーションが求められる場で問題が顕在化していきます。

ADHD(注意欠如多動性障害)

次のような特徴が挙げられます。
・おっちょこちょい
・そそっかしい
・落ち着きがない
・取っ散らかり
・注意・関心の切り替えが難しい
・思い付きで行動しやすい
・うっかりミスが多い
・優先順位が決められない
・余計なことについつい集中してしまう

注意欠如がメインか、多動がメインかによって、ふたつの型に分類されます。

〔不注意優勢型〕
注意欠如が主な性質で、多動の傾向は薄いタイプです。
・忘れ物・落とし物をしやすい
・片付けが苦手
・段取りが悪く時間通りに進められない
・そのために遅刻が多い

このタイプは女性に多いと言われています。

〔多動/衝動性優勢型〕
多動が主な性質として現れるタイプです。
・順番を待てない
・人の発言に割り込む
・一方的に喋る
・深く考えず拙速に判断・行動しすぎる

このタイプは男性に多いと言われています。

LD(学習障害)

子供のころは、次のような特徴が現れます。

・読み書き障害(ディスレクシア)
・算数障害(単純な計算や時計が苦手)

LD(学習障害)だけではなく、ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)やADHD(注意欠如多動性障害)と合併していることが一般的です。

大人になると、子供の時にみられた学習障害の症状は目立ちにくくなります。書字や計算が苦手でも、PCやタブレット、スマホなど、学習障害をサポートするツールが整っているからです。

しかし、作業指示をすぐに理解できなかったり、マニュアルが読みこなせなかったり、特定の作業が苦手で何度やっても上達しないなど、様々な業務の場面で躓くことが出てきます。仕事ができないというレッテルを貼られてしまい、職場での生きづらさに苦しむことになります。

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僕の場合、ADHDとアスペの並存

ここまでに挙げた大人の発達障害の中で、僕はどんな特徴を持っているのか。順に挙げてみます。

ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)の中では、次の特徴が当てはまります。
・空気を読めない
・相手の気持ちを理解するのが難しい
・相手の発言を正しく理解するのが難しい
・自分の思いをうまく伝えられない
・次に起こる出来事を想像することが苦手
・自分独自のルール・環境に過度に固執しやすい

…って、全部じゃん!でも、どれも微妙というか、軽度というか、グレーゾーンな感じなんですよね。何とか学校生活はやっていました。

でも、中学時代のころからクラスメートの輪にうまく入れず、悩むようになりました。挫折ですよね。心が本格的に成長を始める思春期に、周りの子たちとの間に、得体の知れない「差」のようなものを感じて、立ちすくんでしまったというか。多くのクラスメートが興味関心を抱くこと、例えば芸能人やファッションなど流行の話題、友達同志の複雑な人間関係の話題、恋愛の話題など、どうもうまく加わることができなくて、一人だけとんちんかんな方向を向いていたような気がします。簡単に言えば、精神年齢が僕だけ幼いまま、他の子たちとの差が広がっていく、という感じかな。

うまくなじめない辛さを、僕は〔受動型〕、つまり「自分を消してしまう」ことで紛らわせていました。正直、自分って何なのか、よく分かりませんでした。

でも勉強はできたんですよね。成績は学年トップ、高校は地元で一番の進学校、大学は全国で5本の指に入る国立大学に進学。就職も誰もが知る大企業の内定を得ました。そういった「サクセス・ストーリー」が、僕の唯一の心のよりどころでした。

逆に考えると、そういった表面的な成功しか得られずに大人になっていったんです。本当はあこがれていた「青春」…仲間と本気で付き合って、ぶつかり合って得られるであろう大切なものを僕はあきらめて、精神的に幼いまま、数少ない成功体験だけをよりどころに生きてきたわけです。こういう生き方が、知らず知らずのうちに「二次障害」とも言える心の問題を生み出していたことに、僕はずっと気付きませんでした(これについては、こちらの記事をご覧ください)。

話がちょっと逸れてしまいました。僕は大人の発達障害のどんな特徴を持っているのか。次にすすんでみましょう。

ADHD(注意欠如多動性障害)の中では、次の特徴が当てはまります。
・優先順位が決められない
・余計なことについつい集中してしまう
・片付けが苦手
・段取りが悪く時間通りに進められない
・そのために遅刻が多い

どちらかというと、女性的な特徴を多く持っているみたいですね。男の子によく見られる多動傾向は、僕にはあまりなかったように思います。

でも実は、こういった特徴は一人で生きているうちは、ほとんど問題になりませんでした。というか、うまくできていました。自分一人の予定なら、うまく計画が立てられるし、計画通りに進めることもできる。自分一人のものなら、きれいに片付けることもできる。

これらのことが、実は「できない」という現実に直面することになったのは、結婚してからでした。相手と時間を共有すると、スケジュールを調整することができなくなる。相手のものが混ざると、自分のものまで片付けができなくなる。ずっと一人でできるつもりになっていたことが、人との共同生活の中ではできなかったのです。精神年齢が幼いままでストップし、社会性がまったく身についていなかったんだと思います。他人との境界があいまい。つまり、「自立」できていなかったのです。

でも、僕は「できない」現実を直視することができませんでした。すべてを妻のせいにしたのです。うまくいかないことはすべて妻のせいなのだと。僕は優秀なはずだ。もし仕事が忙しくなければ、家庭内の難しいことも簡単にできるはずだ。それを妻が邪魔しているのだと。

ひどい話ですよね。これこそが、発達障害の二次障害として僕の中で形作られてしまった「自己愛性パーソナリティ障害」なのです。これについては、こちらをご覧ください。僕は自分の中にずっとあった特徴と向き合うことを避けてきた結果、結婚してから自分の致命的な欠陥と直面することになったのです。

軽度であるが故の難しさ

僕のケースは重症ではなく、グレーゾーンと言ってもいいと思います。アスペルガー症候群の傾向があると言っても、決定的に人々の輪から浮いてしまうわけではありませんでした。

心屋仁之助さんという有名なカウンセラーが、以前twitterかFACEBOOKにこんな書き込みをしていました。「男なんてみんな多少はアスペルガー」。ほとんどの男性は自己中心的で、女性の繊細な心の動きなど読むことはできない、といったニュアンスだったと思います。そういう意味では、僕もよくいる男のひとりに過ぎないかもしれません。

ですが、軽度であるが故に、自分の心の特徴、傾向に気付くことができませんでした。自らの弱さを直視できなかったことが、その後の僕の心の歪みを生んでしまったのです。

また、ADHDの傾向についても、おそらく重症の人は基本的な生活に支障をきたして、大変な苦労をされるのだと思います。それに比べたら僕は自分という殻の中では何とかうまくやっていたわけですから、軽症だったと言えると思います。ですが、軽症であるが故に、自分という殻の中に閉じこもる道を選んでしまいました。一歩外に出て他人と交わったら、うまくできないことだらけなのに、そこから逃げてしまったのです。「僕は(ひとりだったら)ちゃんとできるんだ!」と。

重症の人とそのご家族の苦労は計り知れないものがあると思います。幼いころから様々な困難に直面されることでしょう。

一方で、自覚できないくらい軽症の人は、軽症であるが故に、それぞれの課題を大人になるまで持ち越してしまうのです。そして、よりやっかいな問題が職場やパートナーとの関係の中で現れてくるのです。

今のこと、これからのこと

ここまで書いて、ちょっと疲れてしまいました…

結婚生活の中で何が起こったのか、どのように僕はそれまで避け続けてきた現実を受け入れるに至ったのか(まだ受け入れられていないのかもしれないけど…)、どのような治療を試みてきたのか、妻との関係はその後どのように崩壊し、これから先に希望はあるのか、僕は今後何に取り組んでいくべきなのか。

一つ一つ、思い出しながら書いてみたいと思います。

大人の発達障害は、10人いれば10人とも特徴が異なります。僕の個人的な体験は僕だけのものですので、誰かの役に立つものではないかもしれません。でも、一般的なサイトには、障害の定義など決まったことしか書かれていません。僕自身、この障害について調べるときに、実例から学びたいのに、なかなかそういう記述が見つからず苦労しました。ですから、僕の個人的な記録にすぎないこの記事が、もしかしたら誰かの参考になるのではないかという思いもあるのです。

「大人の発達障害」一連の記事について

「大人の発達障害」について、いくつかの記事を書いています。これらは医学的な専門知識をまとめたものではなく、あくまで僕個人のケースについて記したものです。大人の発達障害の症状は人によって千差万別ですので、僕の例はその重さも傾向も他の方とはまったく違うと思います。

正確な情報は専門家の著述を参照していただくとして、僕は僕にしか書けない個人的な事情を記しておきたいと思います。以下のような構成になっています。順にご覧いたけると分かりやすいかもしれません。

【大人の発達障害】ADHDとアスペルガー症候群の並存…結婚して気付いた自分の致命的な欠陥(僕の体験談1) ←いまここ!

【大人の発達障害】ADHDとアスペルガー症候群の二次障害として「自己愛性パーソナリティ障害」が形作られた(僕の体験談2)

【大人の発達障害】アスペルガー症候群と自己愛性パーソナリティ障害は結婚生活を破壊する(僕の体験談3) 

【大人の発達障害】夫のアスペルガーは妻の「カサンドラ症候群」を引き起こす(僕の体験談4)

【大人の発達障害】「カサンドラ症候群」の実例から学ぶ・・・アスペ夫の言動のすべてが妻を追い詰める(様々な体験談から)

【大人の発達障害】自己愛性パーソナリティ障害は治療できるのか?妻に見放されて初めて自覚した心の闇(僕の体験談5)

【大人の発達障害】治療への道のり・・・自分をさらけ出せる友人との出会いが僕の道しるべとなった(僕の体験談6)

〔追記〕その後、僕たち夫婦の関係は決定的に悪化してしまい、ついに「家庭内別居」の状態に至ってしまいます。その引き金となったのは、次女の出産時に起こった「産後クライシス」でした。それらのことについては、こちら↓をご覧ください。

【パートナーシップ】僕たち夫婦が「家庭内別居」をすることになった理由、そして「希望ある離婚」とは

【産後クライシス】妻が僕を憎むようになった理由… 妻の怒りに夫としてどう向き合うか(体験談)

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