こんにちは!えいぷりおです。
今日は僕の思い出のお店を紹介します。
高校時代によく食べに行った庶民的な蕎麦屋さんです。
高校卒業から25年経って、久しぶりにたずねてみたら、まだやってました!
僕はこれまでの人生で、ここよりおいしい親子丼を食べたことがありません。
そんな「田舎(いなか)そば」の魅力をお伝えします。
「田舎そば」とは
「田舎そば」は、神戸市灘区の住宅街にたたずむ、小さな蕎麦屋さん。
お店の概要を記します。
【田舎そば】
- 住所:兵庫県神戸市灘区国玉通4-3-6
- 電話:078-871-8347
- アクセス:
阪急・王子公園駅から徒歩15分
阪急・六甲駅からバス10分
開店時間はちょっと聞きそびれました… 日曜日の夕方に行ったらやっていました。行く前に電話で確認するのが確実かもしれません。
アクセスについては、後ほど地図つきで詳しくお伝えします。
名物は天ざる、僕の大好物は親子丼
田舎そばの名物は、天ざるです。
でも、高校時代の僕たちには、1100円など出せるはずもありませんでした。
僕が毎回頼んでいたのは、親子丼。今は650円ですが、25年以上前の高校時代は550円でした。
懐かしい… 僕はこれまでの人生で、ここよりもおいしい親子丼を食べたことがありません。
蕎麦屋さんだけあって出汁がおいしく、柔らかい卵と、つゆだくな感じがたまりません。
鶏肉は本当に柔らかくて、幸せな気持ちになります。
ほんと、何の変哲もない普通の親子丼ですが、青春時代に食べたこの味が、僕の中ではキング・オブ・親子丼なのです。
神戸高校の生徒たちの憩いの場だった
僕は、兵庫県立神戸高等学校の出身です。歴史ある地元の進学校です。
田舎そばは、高校から徒歩5分の場所にあります。
昼休みになると仲間と連れ立って駆け足で食べに行くのです。
10席ほどの狭い店内で、神戸高校の生徒たちと、地元の会社員たちが席を取り合う光景がありました。
でも、1995年の阪神淡路大震災のあと高校のルールが変わって、昼休みに校外に出ることが禁じられてしまったそうです。
だから、僕たちの世代が、田舎そばに通っていた最後の神戸高校生なのです。
(僕は1993年に高校を卒業しました)
77歳のおじちゃんと、75歳のおばちゃん
田舎そばのおじちゃんとおばちゃん。
おじちゃんは77歳、おばちゃんは75歳です。
(2018年9月現在)
おじちゃんが20歳で始めてから、なんと創業57年。ずっとこの場所で営んでこられました。
味わい深い店内でしょ。
もうお年で、跡継ぎもおられないので、整理整頓が行き届いているとは言えませんが、僕はこの雰囲気がなんとも言えず好きなのです。
1995年の震災では建物の倒壊は免れましたが、傷んだ壁や内装の修理にお金がかかり、
「今もまだ返済が残っとるんよ」
とおばちゃん。
「だから、あと10年は働くよ!」
と明るく言ってくれました。
おじちゃんは77歳の今も、元気に出前の注文にも応じていますよ!
壁にはお孫さんが作った作品がたくさん。なんだか、本当のおばあちゃんの家に来たみたいな、あたたかい気持ちになります。
他にもこんな写真が。「県立神戸高校 44回生 卒業生」と書かれています。僕の1学年上の先輩たちです。
1992年の春、毎日のように通っていた生徒たちが、卒業の記念におばちゃんと一緒に撮った記念写真。
もうこうして通ってくる高校生がいないのは、ちょっと寂しいです。
(写真はすべて、おじちゃんとおばちゃんの許可を得て掲載しています)
看板がないけど発見してね
先程の高校時代の写真には、のれんの上にしっかりした看板が掲げられていたのですが、今はなくなってしまいました。
なんと、今年(2018年)3月に、家主さんが外壁工事をしたときに、業者が間違って処分してしまったというのです…
お店の看板、勝手に捨てますかね…? ひどい話です。おばちゃんは、さすがにがっかりしていました。
そこで、優しいお孫さんが、こんな素敵な看板を作ってくれたのです。
来られる方は、この小さな看板を見つけてくださいね!
田舎そばへのアクセス 阪急・王子公園駅から徒歩ルート
田舎そばに徒歩で行くのは、ちょっと大変です。
阪急・王子公園駅から徒歩15分ほどの距離なのですが、すごい坂道なのです。
僕たち神戸高校生が「地獄坂」と呼んでいた、どこまでも続く坂道。
これを登りきってから、神戸高校の手前のバス道を右折して3~4分です。
田舎そばへのアクセス 阪急・六甲駅からバスルート
歩くのがしんどい方は、阪急・六甲駅から神戸市営バスで近くまで行くことができます。
2系統または18系統に乗って10分ほど。「五毛天神(ごもうてんじん)」で下車。進行方向に3分ほど歩くと、右手に「田舎そば」があります。
えいぷりお的まとめ
今回のお店は、いわゆる「人気店」ではないかもしれません。住宅街の一角でひっそりと営業を続けてきた、知る人ぞ知る庶民的なお店です。
でも、僕をはじめ、40代以上の神戸高校の卒業生にとっては、今も「心の味」であり続けている大切なお店なのです。
大阪に転勤して、こうして田舎そばに再び来ることができ、今も元気なおじちゃんとおばちゃんに会うことができて、本当によかった。
どこかに行く「ついでに」行ける立地ではありませんが、あなたにも是非、あの親子丼を味わってもらいたいです。