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【アートの感想】ポンペイ展 ー2000年前の古代ローマ文明がタイムカプセルにー(京都市京セラ美術館)

ポンペイ展チラシ

こんにちは。えいぷりおです。

2022年4~7月に京都市京セラ美術館で開催中のポンペイ展を観ました。

ポンペイとは古代ローマ帝国の都市。紀元79年にヴェスヴィオ山の噴火によって厚い火山灰の下に埋もれ、18世紀まで封じ込められいました。

まるで昨日創られたかのような鮮やかな色彩の作品の数々。それが一挙158点も見られるということで、連日ものすごい人気となっています。

GWで混雑していましたが、古代のロマンを楽しむことができました。

ポンペイ展 京都市京セラ美術館

展覧会の概要

ポンペイ展

 

場所:京都市京セラ美術館

期間:2022年4月21日~7月3日

主催:ナポリ国立考古学博物館、NHK京都、NHKエンタープライズ近畿、京都市

ポンペイ展 チラシ見出し

ポンペイ ー古代ローマ文明が保存された都市ー

紀元79年ヴェスヴィオ山の噴火で一瞬にして厚い火山灰に埋もれてしまった街、ポンペイ

本格的な発掘が始まったのは1748年と言いますから、1700年近くも灰の下で時間を止めていたわけです。

作品の数々は、まるで昨日創られたかのような鮮やかな色彩! 当時の生活が、ありありと伝わってきます。

▼展示物はすべて撮影可。こちらは噴火前のヴェスヴィオ山を描いた唯一のフレスコ画らしい。

ポンペイ展 噴火前のヴェスヴィオ山を描いた唯一のフレスコ画

自然災害は都市を一瞬にして滅亡させる

展示の冒頭に、ショッキングな展示が置かれています。火山灰に生き埋めになった女性犠牲者の石膏像です。

ポンペイ展 女性犠牲者の石膏像

遺体が朽ちると空洞ができるらしく、そこに石膏を流し込んで作られたのがこの像。つまり、火山灰に生き埋めになった姿そのものなのです。

身長150~160センチくらいでしょうか。体型から、まだ若い女性であろうことが想像できます。

火山灰に押し潰される直前まで、彼女はナポリ近郊の美しい街で、生き生きと暮らしていたのでしょう。

ポンペイの悲劇を忘れないで…展示物を楽しむ前に、そう言われたような気がしました。

躍動感あふれるモザイク画の数々

今回の展示で最大の見ものはモザイク画でした。精密なものだと、一粒2~3ミリ四方の大理石が数百万個も並べられて、巨大な作品を形作っているのです。

床モザイクと呼ばれる、床にはめ込まれた作品が面白いと思いました。日本の絵画文化で、床に描かれたものは、あまりないのではないでしょうか。

目を奪われるのは、その躍動感。画面から飛び出してくるような迫力ある描写に圧倒されました。いくつか印象に残ったものを写真に撮ってきました。

ネコとカモというユーモラスな作品。カモを狙うネコの姿が生き生きと描かれています。「ファウヌスの家」という富豪の邸宅から出土しました。

ポンペイ展 ネコとカモ

葉鋼と悲劇の仮面という横に長い大作。この仮面の表情…!叫び声が聞こえてきそうです。これも「ファウヌスの家」から出土。敷居に敷かれた床モザイクでした。

ポンペイ展 葉鋼と悲劇の仮面

ポンペイ展 葉鋼と悲劇の仮面 アップ1

ポンペイ展 葉鋼と悲劇の仮面 アップ2

踊るファウヌスブロンズ像。身体を螺旋状にひねって天に伸び上がる瞬間を捉えた傑作。紀元前2世紀、まだポンペイがローマ帝国に支配される以前のヘレニズム文化(ギリシャ風)の作品とされる。

ポンペイ展 踊るファウヌス BS

ライオンブロンズ像。今にも飛びかかってきそうな迫力ある表現。

ポンペイ展 ライオン

身分制度はあれど「死」は平等

当時のローマ帝国には奴隷がいましたが、意外にフレキシブルで、その身分から抜け出した「解放奴隷」と呼ばれる人たちが財を成すこともあったそうです。

▼こちらのモザイク画メメント・モリ(死を忘れるな)は、「死」は富豪にも奴隷にも平等に訪れることを描いています。不思議とユーモラスな雰囲気が感じられます。

ポンペイ展 メメント・モリ(死を忘れるな)

音声ガイドを初めて借りてみた

ポンペイ展 音声ガイド

今回、初めて音声ガイドを借りてみました。

今まではレンタル料がもったいないと思いましたが、樺沢紫苑「インプット大全」の影響で、600円を支払って借りてみることに。

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今回の音声ガイドはストーリー仕立てになっていて、小野賢章さんと小野友樹さんという2人の声優さんが演じていました。

この2人はアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」で主役を演じていた方々。僕は見たことがないのですが、「ジョジョ」の劇中にポンペイへの旅のシーンがあるらしく、その繋がりで起用されたようです。

17ヶ所に音声ガイドのポイントがあり、作品の背景が2人の掛け合いで語られます。

目で見た情報に加えて、耳からもストーリーが入ってくると、たしかに理解が立体的になって、より楽しめました。今後展覧会に行くときには、必ず音声ガイドを利用しようと思いました。

あとがき

京都市京セラ美術館 アトリウム

約2時間の鑑賞を終えて、京都市京セラ美術館のアトリウムで余韻に浸りました。

ひとつの都市が一瞬にして自然災害に飲み込まれて滅亡し、約2000年後の現代人が、タイムカプセルで保存されたような当時の生活文化を見ている… なんという不思議でしょう。

ある日突然、僕たちの暮らしが大噴火によって火山灰の下に埋もれてしまい、西暦4000年を生きる未来人が、僕たちの姿を見ている… そんなことを想像してしまいます。

美術館というのは、僕たちの感性を豊かにしてくれます。これからも時間を作って、様々な作品に触れていきたいです。

この後、念願だった明治天皇の眠る伏見桃山陵を参拝しました。

(了)

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