【クラシック音楽】さわやかな気分になれる「水を描いた作品」おすすめ5選 | げんきリズム
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【クラシック音楽】さわやかな気分になれる「水を描いた作品」おすすめ5選

こんにちは! 少年時代からクラシック音楽で空想の翼を広げていた、えいぷりおです。

クラシック音楽には、様々な具体的な「何か」を描写した作品がたくさんあります。そんな中から今日は「水」を描いた作品をご紹介します。音の清流が心を浄化してくれますよ。

フランスの作品を中心に、独断と偏見で5作品を選んでみました。

リスト作曲「エステ荘の噴水」

ハンガリーの作曲家フランツ・リスト(1811~1886)の作品です。リストは1810年生まれのショパンやシューマンと同世代で、ロマン派の中心人物の一人でしたが、長生きしたこともあり、次の時代を先駆けるような作品も残しました。

そんな作品のひとつが「エステ荘の噴水」です。1877年ごろに作曲されたものですが、ラヴェルの「水の戯れ」(1901年作曲)や、ドビュッシーの「水の反映」(1904~1905年作曲)といった次世代の作品に、多大な影響を与えたと言われています。

フランス印象派の到来を、20年以上も先取りしていたんですね。現代を生きる我々が聴いても、その響きは新鮮な感動をもたらしてくれます。

動画は、リスト作品の演奏で一時代を築いた、チリ出身の巨匠クラウディオ・アラウ(1903~1991)の録音です。技巧をひけらかすことなく、落ち着いたテンポで端正に奏でられた演奏は、この作品の魅力をすみずみまで堪能させてくれます。

ラヴェル作曲「水の戯れ」

色彩の魔術師と呼ばれたフランスの作曲家モーリス・ラヴェル(1875~1937)の作品です。

作曲は1901年で、当時ラヴェルは26歳。印象派の扉を開いた画期的な作品のひとつと言われています。

楽譜の冒頭に「水にくすぐられて笑う河神」という詩の一節が書き添えられています。初めて聴かれる方は、その圧倒的な描写力に唖然とするのではないでしょうか。

動画はアルゼンチンの女性ピアニスト、マルタ・アルゲリッチ(1941~)の若き日の録音です。

 

CDはフランス出身の女性ピアニスト、セシル・ウーセ(1936~)を挙げたいと思います。天才的なひらめきに満ちたアルゲリッチとはまったく違うタイプで、明晰で節度ある演奏が魅力です。




ドビュッシー作曲 映像 第1集から「水の反映」

フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)の美しい作品です。

ドビュッシーは、ロマン派の次の時代を切り開いた、印象派の代表的な作曲家です。映像 第1集は1904~1905年に書かれた3曲から成る曲集で、「水の反映」はその第1曲です。

ドビュッシーには「海」など、水をモチーフにした作品がいくつかありますが、「水の反映」はその中でも、最もさわやかな気分になれる1曲だと思います。

動画はフランス系カナダ人のマルク・アンドレ・アムラン(1961~)のライブです。洗練された演奏をする名手で、この作品にぴったりです。

 

CDのオススメは、僕はやっぱり往年の天才ピアニスト、サンソン・フランソワ(1924~1970)ですね。これほど自然体でありながら、誰にも真似のできない天才的なひらめきに満ちたピアニストを、僕は他に知りません。

セヴラック作曲「水の精と不謹慎な牧神」

フランスの作曲家デオダ・ド・セヴラック(1872~1921)は、ここまでにご紹介したラヴェルやドビュッシーなどと比べると、あまり知られていない存在かもしれません。

パリではなく郷里である南仏の田舎町で活動したこともあって、洗練されたフランス印象派とは、ちょっと違う雰囲気の音楽を作りました。

ドビュッシーはセヴラックの音楽を評して「良い香りのする音楽」「土の薫りのする素敵な音楽」と語ったといいます。

そんなセヴラックが水を題材に作曲したのが「水の精と不謹慎な牧神」。南仏のまぶしい自然や、ちょっとユーモラスな情景が目に浮かぶようです。

動画はイタリア・ナポリで生まれ、パリで活躍した大ピアニスト、アルド・チッコリーニ(1925~2015)の演奏です。この方は、90歳で亡くなる前年にも来日し、瑞々しい演奏を聴かせてくれました。

 

CDは、フィンランドを拠点に長年活躍を続けてきた日本を代表するピアニスト、舘野泉(たての・いずみ、1936~)をオススメします。この方の演奏も自然体で「瑞々しい」という言葉がぴったりです。

2002年に脳溢血で倒れてからは右手に障害が残り「左手のピアニスト」として活動を続けておられます。




ラヴェル作曲「夜のガスパール」から「オンディーヌ」

ラヴェルのピアノ曲をもうひとつ。先ほどご紹介した「水の戯れ」が「陽」だとしたら、こちらは「陰」という感じがします。

アロイジウス・ルイ・ベルトラン(1807~1841)という詩人の詩集から「オンディーヌ」「絞首台」「スカルボ」という3つの詩に霊感を得て作曲されたのが「夜のガスパール」です。

第1曲のタイトルとなった「オンディーヌ」は水の精。ベルトランの詩の内容は、こんな感じです。

人間の男に恋をした水の精オンディーヌが、結婚をして湖の王になってくれと愛を告白する。男がそれを断るとオンディーヌはくやしがってしばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。

ちょっと怖い感じもする不思議な世界ですよね。この世界観を、ラヴェルは妖しくも美しい響きで見事に描き切っています。

ぜひ聞いていただきたのは、旧ユーゴスラビア出身のピアニスト、イーヴォ・ポゴレリチ(1958~)の演奏です。

ポゴレリチが世界にその名を知らしめたのは、1980年のショパン国際コンクール。当時、彼は21歳でした。鮮烈な演奏は聴衆の熱狂的な支持を得ましたが、あまりに斬新な解釈は一部の保守的な審査員に受け入れられず、彼は本選に進むことができませんでした。

審査員のひとりだったマルタ・アルゲリッチがそれに抗議し、「彼こそが天才」と言い残して審査を降りてしまった事件は、今も語り草になっています。

ポゴレリチによる「夜のガスパール」は、恐ろしいほどの音色のコントロールと、衝撃的な表現の大きさで、他を寄せ付けない存在感を放ち続けています。

僕は高校時代、彼の演奏に憑りつかれてしまい、毎晩のように部屋を真っ暗にしてヘッドホンでこの曲を聴いていました。

えいぷりお的まとめ

水を描いたクラシック音楽。気付けばすべてピアノ曲になってしまいました。

オーケストラ曲にも「海」や「川」の情景を描いた作品はありますが、「水」そのものを描写したものとしては、ピアノ曲に素晴らしいものが集中しているような気がします。

ピアノの音の粒子が、変幻自在な水の姿に、もっとも近いからかもしれません。

その響きを沐浴がわりにして、身も心も洗い清めてはいかがでしょうか。

クラシック音楽の記事について

子供のころから大好きだったクラシック音楽について書いてみることにしました。

様々な音楽ジャンルの中でも「敷居が高い」と敬遠されがちなクラシック音楽。分かりやすく口ずさめるポップスなどと違って、確かにクラシック音楽は複雑だったり長すぎたりと、ちょっととっつきにくい面があるかもしれません。

ですが、だからこそクラシック音楽は奥深いんです。その魅力を僕自身も再発見しながら書いていきたいです。

クラシック音楽の記事まとめ

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