【痛風1】尿酸値が上昇!忍び寄る痛風の恐怖・・・その発症のメカニズムと症状

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ある日突然、足などの末端に局所的な激痛が起こる「痛風」。風が吹くだけで痛いと言われ、歩くことさえできなくなります。その発症メカニズムと初期症状についてお伝えします。

尿酸値が7mg/dlを超え…何とか発作を回避したい

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個人的なことで恐縮ですが、今回この記事を書こうと考えた動機について記しておきます。

僕は40代の会社員ですが、今年になって健康診断の血液検査で尿酸値が基準値の7を超えてしまいました。秋の健診では、なんと9.0mg/dl。いつ痛風発作が起きてもおかしくないレベルと言われショックを受けました。

僕は月に1~2回しか飲みにも行きませんし、プリン体が多いと言われる魚卵なども普段の生活ではほとんど食べないので、尿酸値が急に高くなったことが最初は信じられませんでした。ですが、調べていくと、単に摂取している食材の問題ではなく、運動不足や過労なども尿酸値の上昇の原因になることを知りました。

僕はこの1年ほど仕事が急激に忙しくなり、残業は80時間を超える月も珍しくない勤務状況になっています。また、家族の不調のため家事の負担もかかってきて、睡眠時間は平均4時間以下という生活が常態化していました。これまで何とかこなしてきたつもりでしたが、身体は悲鳴を上げていたのです。

ここで痛風発作が起こってしまったら、激痛で仕事も家事もできなくなります。そうしたら仕事の関係者にも家族にも、大きな迷惑がかかってしまいます。それに、尿酸値の上昇は痛風発作だけでなく、腎機能不全など深刻な病気にもつながることを知りました。

仕事のためにも、家族のためにも、そして自分自身の人生のためにも、痛風発作を回避し、尿酸値を何とか基準値の7mg/dl以下に戻したい。そのためにはまず勉強だと思い、この記事を書くことにしました。皆さんの参考にもなれば幸いです。

痛風とは

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ある日突然、足の親指の付け根などが赤く腫れ上がって激痛に襲われます。その激烈な痛みを、体験した人たちはこんな風に表現しています。

・傷口に差し込まれたキリでもみたてられるような痛さ
・万力で足の指の骨がバリバリと潰されて行くような痛さ
・骨のなかからなにかでえぐり出されるような痛さ
・真っ赤に焼けた火箸を突き刺して、ぐりぐりと掻き回したような痛さ
・骨の中心あたりに針でグリグリやるみたいな痛さ
・5寸釘が2本クロスするように足首に刺さっているような痛さ
・指をカッターでグリグリ切ってるような痛み
・いっそ足を切り落としたいぐらい痛い

怖い…怖すぎますよね…僕の会社の先輩も、まさに同じような表現をしていました。こんな痛みに襲われたら、仕事どころか生活そのものが送れなくなりますよね。

こうした発作が3日くらい続き、その後少しずつ強くなりますが、ピークを過ぎると薄紙をはがしていくように徐々に痛みが消えていきます。

治療をせずに放置すると、半年~1年ごとに再発して慢性化し、足の親指以外の関節まで腫れて、発作の間隔も短くなっていきます。このまま長期間が経過すると、発作の起きたところだけでなく、耳たぶやひじなどに通風独特のコブ(結節と呼ばれる)ができてしまったり、骨が破壊されて関節に変形が生じたりします。

日本では約87万人が痛風で通院しているといわれ、30歳以降の成人男性の約30%が痛風の原因である「高尿酸血症」になっているという報告があります。

痛風(の原因である高尿酸血症)は高血圧、高脂血症,糖尿病などを合併しやすく、動脈硬化を引き起こす恐れがあります。

痛風発作が起こるメカニズム

痛風発作の直接の原因は「高尿酸血症」、つまり血中の「尿酸」の濃度が高くなりすぎることにあります。尿酸は「プリン体」と呼ばれる物質が分解されることで生成される「老廃物」です。

プリン体とは何か

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プリン体は細胞の「核」に含まれる物質です。遺伝子の本体である「核酸(DNA、RNA)」を構成する主成分であり、とても重要な存在です。DNAの二重螺旋(らせん)を橋渡ししている4種類の塩基のうち、アデニン(A)とグアニン(G)がプリン塩基を持つ、いわゆるプリン体です。

またプリン体は、エネルギーを生み出す「ATP(アデノシン三リン酸)」という物質にも含まれています。ATPはエネルギーとして消費されると、「ADP(アデノシン二リン酸)」に分解されますが、通常は再合成されてATPに戻り、エネルギー源として再利用されます。しかし急激な運動などで大量のATPが消費されれると、増え過ぎたADPはATPに戻ることができず、プリン体になります。

体内に存在するプリン体のうち、およそ80%は代謝により体内で生成されたもので、残りの20%は食べ物から摂取したものです。

新しい細胞が生まれて古い細胞が死んでいく際に、核酸を構成していたプリン体が放出されます。放出されたプリン体は分解され、老廃物として尿酸が生成されます。

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過剰な尿酸は結晶化して血中に蓄積

プリン体が分解されてできた尿酸は、腎臓でろ過されて尿として体外へ排出されます。そうすることで、血中の濃度を正常に保っています。

しかし尿酸は非常に水に溶けにくく、血中の濃度が高まると鋭くとがった結晶として析出していきます(尿酸ナトリウム)。そして、析出した結晶は、関節などに蓄積されていきます。

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この顕微鏡写真は尿酸ナトリウムの結晶です。これが血中に蓄積したら、とんでもない痛みを引き起こすような気がしますよね。ですが痛風の痛みは、この結晶がどこかに刺さって起こるわけではありません。

結晶と白血球の戦いが痛風の痛みを起こす

尿酸から生じた尿酸ナトリウムの結晶は「異物」として認識され、白血球により攻撃されます。白血球が異物と戦う際に、痛みや熱、腫れが生じます。これが「炎症」です。白血球による尿酸ナトリウムの結晶への攻撃が炎症を引き起こし、痛風発作として現れると考えられています。

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尿酸ナトリウムの結晶は、関節を覆う「滑膜(かつまく)」と呼ばれる部位に付着して蓄積していきます。その状態では、まだ炎症は起きません。蓄積した結晶のかたまりが、何かの拍子に滑膜から剥がれ落ちて、「関節腔」と呼ばれる部位に落ちると、それを白血球が異物とみなして総攻撃を仕掛け、すさまじい炎症が引き起こされると考えられています。

何が引き金となって結晶が剥がれ落ちるのかは分かっていませんが、激しい運動や強いストレスなどがきっかけになるのではないかと考えられています。

また、白血球が活動する際にはエネルギーが大量に消費されて尿酸が生成されます。尿酸が生成されると、その箇所の酸性度が高まります。尿酸は酸性になるほど溶けにくくなる性質があるため、さらに結晶ができやすくなります。結晶はさらなる白血球の攻撃を招き、痛みが増幅する悪循環が生じます。

高尿酸血症が引き起こすのは痛風だけではない

血中の尿酸の濃度が異常に高くなる「高尿酸血症」は、痛風だけでなく様々な深刻な病気を引き起こします。以下のような病気が挙げられます。

・尿路結石
・腎障害
・動脈硬化
・虚血性心疾患
・脳血管障害

尿酸ナトリウムの結晶は腎臓の髄質部にもできるため、腎機能が低下し腎障害が起こります。また尿中の尿酸量が増えるため、尿の酸性が強いところに尿酸結晶ができ、尿路結石が起こります。

高尿酸血症を起こす背景には生活習慣の乱れがあるため、高血圧や肥満、高脂血症、糖尿病などを合併しやすく、動脈硬化から虚血性心疾患、脳血管障害などを起こす危険性も高くなります。

まとめ

生命活動になくてはならないプリン体。それが分解されてできる尿酸が何らかの原因で増えすぎてしまうことで高尿酸血症が起こり、その結果として痛風発作が起こります。次の記事では、高尿酸血症になってしまったときに、どうすれば痛風発作を回避できるのか、予防の方法を探ります。こちら↓をどうぞ。

【痛風2】尿酸値が高くなってしまった時に、痛風発作を起こさない予防法

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