【リレンザ転落死】インフルエンザ治療薬が招く異常行動、その事例と対応策(子供の病気)

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2017年2月15日、インフルエンザ治療薬であるリレンザを吸入した男子中学生が転落死したとの報道が出ました。以前、タミフルによる異常行動がクローズアップされたことがありましたが、今後リレンザによる異常行動にも注目が集まりそうです。いくつかの実例をまとめました。

新聞記事の報道

2017年2月15日にお昼頃、次のような記事がyahoo!のトップニュースとして掲載されました。

リレンザ服用の男子中学生が転落死

東京都品川区で14日、インフルエンザ治療薬「リレンザ」を服用した中学2年の男子生徒(14)がマンション4階の自室から転落し、死亡していたことが15日、警視庁大井署などへの取材で分かった。同署が事故とみて詳しい状況を調べている。

大井署によると、14日午後0時50分ごろ、品川区大井のマンションで、男子生徒の母親(53)から「息子がいない」と110番通報があった。駆けつけた警察官が捜索したところ、敷地内のフェンスに服などが引っかかり、宙づり状態になっている男子生徒を発見。搬送先の病院で死亡が確認された。同署は司法解剖して死因を調べる。

生徒は同日午前、病院でインフルエンザの診断を受けてリレンザを処方され、薬を飲んで自室で1人で休んでいたという。部屋の窓が開いており、真下に転落したとみられる。

産経新聞から引用

各紙は概ね同じような内容でしたが、以下のような付記がある記事もありました。

リレンザを製造するグラクソ・スミスクラインはホームページで、関連は不明とした上で「使用後に異常行動などを発現した例が報告されている」として、小児、未成年者について、服用後、少なくとも2日間は1人にならないよう呼びかけている。

朝日新聞デジタルから引用

リレンザとは

リレンザ

リレンザは、製薬会社グラクソ・スミスクラインが独占販売しているインフルエンザ治療薬です。タミフルのような錠剤ではなく、吸入薬です。インフルエンザ・ウイルスは気道粘膜で増殖するため、吸入薬は薬剤を直接気道に届けられる利点があります。

リレンザが日本で使用されるようになった経緯は以下のようになります。

2000年12月  日本でリレンザが発売される。健康保険給付対象外
2001年2月  日本で健康保険の給付が適応
2006年2月  日本で5歳以上の小児へ適応が承認
2007年1月  日本でタミフルと同様にインフルエンザに対する予防投与が認可

2006~2007年のインフルエンザ・シーズンには、タミフルによる異常行動が世間の騒がせました。2008年11月時点で、タミフルを服用した8人(12~17歳)が、転落や飛び降りといった異常行動によって命を落としています。現在に至るまで、タミフルと異常行動の因果関係は証明されていませんが、タミフルに代わる新たなインフルエンザ治療薬として、その頃からリレンザが注目されるようになりました。

そのリレンザにも、近年になって異常行動の事例が報告されるようになり、朝日新聞の記事にあるように、グラクソ・スミスクラインのホームページでも「異常行動の例が報告されている」という記述が加わるようになりました。

リレンザと異常行動の因果関係は不明

ただ、タミフル同様、リレンザに関しても異常行動との因果関係は証明されていません。

インフルエンザそのものに、熱性せんもうと呼ばれる症状が知られていて、幻覚や幻聴、悪夢にうなされるなどの症状が現れます。また、インフルエンザ脳症を発症すると、意識障害や異常行動が起こります。

ですので、タミフルやリレンザを服用することが異常行動のトリガーになるのかどうかについては、依然として結論は出ていません。

リレンザを服用した後に異常行動が起こった実例

因果関係が不明ながらも、リレンザを服用した後に異常行動が起こったという実例が報告されています。ネット上にも具体的な書き込みが見られます。

masayaさんのブログから

中でも衝撃的な報告をしているのが、masayaさんという方のブログです。

2011年の出来事。当時10歳の娘さんがリレンザを服用後に異常行動を起こした状況がリアルに記されています。時系列に追うと、次の様になります。

3月27日(日)発熱

3月28日(月)熱が下がらず医者へ
→16時 帰宅
→17時 リレンザを吸引

3月29日(火)
→1時 咳き込んで起きる
→2時 再び咳き込んで起きる

ここから先の様子は、次の様に記されています。

水枕を変えてあげた所、布団の上に正座して、胸が苦しいと言い両腕で布団を叩く。
その後、布団を抱えて部屋の隅に行く。
体育座りをして何度も顔を膝頭にあてる。
苦しい苦しいと繰り返す。

しばらくすると、部屋の隅から部屋の出口に走る様に進み部屋の外で同じ格好をした。
こちらに歩いて来て両手を布団に叩き付ける様にして苦しい苦しいと呻く。
口からはよだれが流れ出ている。
息を吸おうとするがヒューヒューと言う音がして上手く呼吸が出来ない様だ。
苦しい苦しいと言おうとするが、上手く呼吸が出来ないから、言えない。
テレビ映画で「気道確保」とか言って喉を切ってチューブを入れるシーンを思い出すが、何をしていいか分らない。

ガバと起きて洗面器に何度も吐こうとするが胃液は出ない。
体を抱きかかえようとするが暴れて手に負えない。
目は僕を見ようともしないでもの凄い速度で頭を振る。
僕の肩をドンドンと叩き、右の方の少し下に泡を吹いている様な状態の口を押し付ける。
また僕から離れて部屋の外に出て行く。
トイレに向かい洗面台に吐こうとするが出ない。
少しの間、洗面台の床で倒れる。
背中をさすろうとするとガバと起き上がって布団の所に戻り苦しい苦しいと繰り返す。
手は冷たくて、顔も蒼白である。
このまま呼吸が止まったらどうしようかと思い、救急車を呼ぶべきか迷う。
このまま死んだらどうしようかと本意で心配だった。
始まった時の様にことりと静かになって眠り出した。
時計を見たら3時であった。

その後、小さな発作を起こしながらも眠りにつき、翌朝話しかけると、昨晩の出来事を何も記憶していなかったと言います。

10歳の女の子とは思えないような力で暴れたようで、もし窓が開いていたら飛び出しかねない状況だったとmasayaさんは振り返っています。

今回(2017年2月15日)に報道された男子中学生の転落死は、家族が目を離している隙に起こったわけですが、もしかしたら部屋の中ではmasayaさんが目撃したような異常行動が男子中学生の身に起こっていたのかもしれません。

masayaさんは、このときの出来事を動画でも語っています。

masayaさんのこのブログは大きな反響を呼び、多数の書き込みが残されています。そのほとんどは、masayaさんを非難する心ないものですが、中には同じような体験をした人の投稿も見られます。

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masayaさんのブログに書き込まれた体験談

うちの子供も被害にあいました。吸引後しばらくすると、壁をガンガンと後ろ脚で蹴り出し、意味不明な言葉の羅列をはじめました。今までのインフルエンザでは、一度もなかった行動です。夜半に、今までみた事のない量の鼻血に驚きました。タミフルは警戒していたのですが、リレンザも中々酷いのだなと、服薬前に調べなかったことを後悔しました。こういった頁にアップしていただけると、ありがたいです。実際に副作用を体験してない方のコメントは製薬会社か厚生省なみの無責任な発言に思えます。

やはり壁を蹴るという行動が見られます。相当な力で暴れる様子が想像されます。

私の息子も《当時小5》の時
リレンザ吸引の数時間後《吸引するまでは、意識もしっかり》ガタガタ震えながら
失禁してました。話しかけても
子供は、声が出せず、口をパカパカさせ
ているだけで、視点は定まらず
こわくなった私は、119。救急車→病院→救急車→別の病院。結果入院。点滴をしてもらう時も普段おだやかな息子が大暴れ…。何人もの大人に押さえつけられ、その光景は、見てられませんでした。次の日には、落ち着きを取り戻しましたが本人は、ほとんど記憶に残ってなかったらしく、すべてを話したら、本人が一番驚いていました。

ここでも小学校5年生の男の子が大暴れしている様子が書かれています。何人もの大人に押さえつけられるくらいの力。その勢いで、もし高層階の窓に体当たりなどしたら、転落死につながりかねない状況であることが分かります。

自分もリレンザでおかしくなりました
急に苦しくなり下腹部が痛くなり
なんというのかイライラが1番近い表現なんですかね?
呼吸もうまくできず壁を殴る蹴るしていました
記憶ははっきりあります
2時間くらい暴れ急に呼吸ができるようになり
全身汗びっしょりで疲れ果て布団に戻るとすぐに朝でした
1階で寝ていたからいいものの2階で寝ていたらいつの間にか飛び降りていたかもしれないです

彼らに共通するのは、呼吸の苦しさに耐えかねて暴れている点にあるように思います。グラクソ・スミスクラインのホームページに記載されている副作用の項目のひとつに「呼吸しにくい〈気管支攣縮、呼吸困難〉」というのがあります。リレンザが直接的に異常行動を起こしているというよりも、猛烈な呼吸困難が起こることよって異常行動が引き起こされていると考えるのが、より現実に近いような気がします。

先日、インフルエンザA型と診断されリレンザを処方されました。
私は薬は決して万能とは考えていませんので、最低限しかも副作用のない薬だけを
子供に飲ませています。リレンザは「危険。利はない」との意見もあるようでしたが、とりあえず
つらそうな娘に耐えられず一回分だけ吸引させました。
その10時間後、異常行動がおきました。
ぐっすり寝ていた娘が目をゆっくりと開けて手を中に向けて小刻みに振っているのです。
私はすぐに異常だと気付き、そばに寄り添い「どうしたの?」と。
「いっぱい!いっぱい!おおきい!おおきい!」と目の前を指さして言うのです。
何かが見えるようで、怖くなり娘を抱きかかえ「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と視界をふさいであげました。
しばらくして、「きゃはは・・きゃははっ」と笑うのです。
もう怖くて私は震えが止まりませんでした。
そして、顔をみるとそれは7歳の娘の顔ではなく、1~2歳の女の子の顔でした。
「目」が違うのです。このまま娘がもどらなかったら私は受け入れられるだろうか・・・
ととっさに思ってしまいました。

服薬後2日間は徹底した見守りを

僕はタミフルやリレンザを使うべきではないとは、考えていません。40度前後の高熱が続くことのリスクの方が大きいと考えるからです。僕の二人の娘も、これまで何度となくインフルエンザ治療薬のお世話になってきました。

ですが、服用させるからには、そのリスクを織り込んでおく必要があると思います。異常行動の報告の多くは、服薬後2日以内に起こっているとされています。少なくともその間は、就寝中も目を離さず、夫婦交替で様子を見るなどした方がいいでしょう。特に10歳以上の未成年はリスクが高いと言われています。しっかりと守ってあげてください。

「子供の病気」に関する記事について

子供は様々な病気にかかります。当サイトでは、保育園や学校でもらってくる感染症やアレルギー性疾患など、それぞれの症状や治療法をご紹介しています。

〔子供がよくかかる感染症〕
子供がかかる典型的な感染症を列記します。詳しくは、それぞれの病名をクリックしてください。

インフルエンザ
高熱、寒気、頭痛・関節痛・筋肉痛など全身症状が現れます。11~3月ごろ流行します。
※タミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬によって、飛び降りなどの異常行動が起こる事例が報告されています。

インフルエンザ脳症
インフルエンザの合併症。痙攣、意識障害、異常行動などを起こし、30%が死亡、25%に後遺症が残ります。
※具体的な事例をこちらにまとめました。

マイコプラズマ肺炎
発熱としつこく長引く咳が特徴。2016年秋の患者数が過去最高と報じられました。

川崎病
4歳以下の子供に多く発症する原因不明の病気。全身の血管に炎症が起こり、心筋梗塞のリスクを高める重篤な後遺症を残す危険性があります。近年増加の傾向があり注意が必要です。次の5つの記事からなります。
【川崎病1】急増する原因不明の難病、その症状と診断
【川崎病2】急性期の治療法「免疫グロブリン大量療法」
【川崎病3】後遺症に苦しむ子供たち・・・NHKの報道から
【川崎病4】後遺症の冠動脈瘤は、どのように形成されるのか
【川崎病5】冠動脈瘤をケアし、心筋梗塞を予防する

溶連菌感染症
喉のはれ、発熱などつらい症状を起こしますが、検査によって正確な診断が可能で、特効薬もあります。

水疱瘡
全身の発疹が特徴です。発疹は水ぶくれになり、かゆみを伴い、熱も出ます。

おたふく風邪
正式名称は「流行性耳下腺炎」。耳の下が腫れあがる症状が特徴です。

麻疹(ましん)=はしか
高熱と咳、鼻水、結膜炎、そして全身に発疹が現れる比較的重い感染症です。空気感染による非常に高い感染力が特徴です。
※年代別のワクチン接種状況と感染リスクについてはこちらを。
※1回のみのワクチン接種では効果がない理由はこちらを。

風疹
顔から全身に広がる発疹、発熱、耳の後ろあたりのリンパ節の腫れなどの症状を表すウイルス性疾患です。

先天性風疹症候群
妊婦が風疹にかかることによって、お腹の中の胎児にも風疹ウイルスが感染。その結果、生まれてくる赤ちゃんに引き起こされる白内障や心奇形、難聴といった障害のことを指します。

ウイルス性髄膜炎
発熱、頭痛、嘔吐が主な症状です。手足口病やヘルパンギーナ、おたふく風邪などの合併症として発症します。

〔夏の三大感染症〕
夏の乳幼児に流行する典型的な3つの病気があります。

手足口病
手と足と口の中にポツポツとした水疱性の発疹ができるのが特徴です。

ヘルパンギーナ
39℃を超える急な発熱と、喉の奥にできる水疱が特徴です。

咽頭結膜熱=プール熱
39℃を超える急な発熱と、痛みを伴う喉の症状(咽頭炎)と目の症状(結膜炎)が特徴です。

〔子供の貧血〕
「鉄欠乏性貧血」は、鉄分の不足によって起こる貧血です。成人女性によく見られる症状ですが、実は子供にも発症します。

乳幼児の鉄欠乏性貧血
乳幼児の鉄欠乏は発育に大きな影響を及ぼす危険性があると言われています。妊娠中の母親の鉄欠乏が、おなかの中の胎児の鉄欠乏の原因にもなるので、お子さんを授かったら、ママ自身のケアが重要になります。

思春期の鉄欠乏性貧血
思春期によく見られる「顔色が悪い」「疲れやすい」「注意力や集中力の低下」といった問題は、鉄欠乏が原因かもしれません。特に思春期の女性は、その約10%が治療が必要なレベルの鉄欠乏性貧血と言われています。

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