【大人の発達障害】「カサンドラ症候群」の実例から学ぶ・・・アスペ夫の言動のすべてが妻を追い詰める(いくつかの体験談から)

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「カサンドラ症候群」は、アスペルガー症候群の夫を持つ妻がかかる精神疾患です。夫の共感に欠けた言動に傷つくと同時に、その事実を世間から理解してもらえないことに絶望して症状を悪化させます。その実例をいくつか紹介します。

「カサンドラ症候群」とは

「カサンドラ症候群」については、前の記事で僕自身の経験を踏まえて詳しく触れているので、そちらをご覧ください。

簡単に言うと、アスペルガー症候群の夫を持つ妻が、その共感に欠ける言動に傷つき、偏頭痛、体重の増加または減少、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力、自律神経失調症といった心身の症状を現すものです。

夫は外では一見まともに見えることが多いため、妻がうつ傾向になっている原因が夫にあるということを誰も理解してくれません。信じてもらえず、むしろ悪いのは妻のあなただと言われることも。その無理解が妻を追い詰めていきます。

実例1

この記事では、まだあまり知られていないカサンドラ症候群について、ネット上からいくつかの実例をピックアップしてみました。実際の声を聞くことが、僕にとって最大の勉強になるからです。きっと皆さんの参考にもなることと思います。

アスペルガー症候群の夫と生活を共にするうち、私のほうがカサンドラ症候群を患ってしまいました。娘が産後7カ月の時、私が鬱っぽくなり、産後鬱かと受診したところ、カサンドラ症候群だと診断されました。経験のある奥様方、やり過ごし方を教えてください。

たとえば、、、
育児でバタバタの中、夫の夕飯を作ってる際に、包丁で指をパックリ切りました。それを「痛そう~」と言って、血が流れるのを眺めているだけ。

私が心療内科を受診して以来、何かある度に「君が鬱だから」と言われる。(本人はアスペルガーの自覚なし)

「やる」と言ったことをやらず、「やってるけど、やってないように見えるだけ」とあからさまなウソをつく。

あいさつに癖があり(いってきますが「ばいばい」など)、子供に影響が出たら嫌なので、直してほしいとお願いしても、聞き入れてもらえず逆ギレ。

カサンドラ症候群だと分かり、今までの孤独感や鬱々とした気持ちが減ったのですが、育児でバタバタしている時に、上記のような事があると、やりきれない気持ちになります。
yahoo! 知恵袋から)

「痛そう~」のエピソード、僕にも思い当たることがたくさん・・・ 身体が無駄に丈夫な僕は、妻の繊細な体調の変化を理解することが本当に難しいのです。体調を崩してしんどい思いをしている妻に対して、心ない言葉をかけてしまったり、適切なケアをしてあげらなかったり。妻にしてみたら、こういうとき本当に悲しいだろうなと思います。

自分の症状は自覚せずに、うまくいかないことは妻のうつのせいにする、というのも僕にも共通する部分です。妻の立場からしたら、すべて自分のせいにされるわけですから、精神的な負担は非常に大きいでしょう。

「あからさまなウソをつく」というのも、僕自身と重なる部分です。自分を守るために、呼吸をする様にウソをつくのです。小さなウソが、積み重なっていきます。ひとつひとつは大したことない、と本人は思っていますが、だんだんウソをついている自覚さえなくなっていきます。妻はひとつのウソに気付くと、過去の様々な場面で夫が数え切れないほどのウソをついていたことにを知り、愕然とします。この不信感の大きさは計り知れません。

「ばいばい」の癖は、さすがに僕にはありませんが、精神年齢の幼さと、世間では通用しない独自の価値判断という点では、僕にも思い当たるところがあります。

こうして人のエピソードに触れると、自分自身の欠陥も客観的に見えてくるので、自分を省みる助けになります。これもひとつの治療法かもしれないですね。

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実例2

漫画家の野波ツナさんは、コミックエッセー「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」シリーズ(コスミック出版)で、約20年前に結婚し、18年間生活を共にしたアスペルガーの夫との関係を描いてきた。

他人との距離が分からず、物事の優先順位が付けられない、思ったことをそのまま言ってしまう…。そんな夫に振り回された。

自宅の購入の際には野波さんに全てを任せきり。突然、仕事を辞めたときも、将来の話し合いはできなかった。揚げ句の果てには、300万円の借金が発覚した。

夫の言動を周囲に訴えても「男の人ってそんなもの」などと言われて終わり。「自分が悪いのかもしれない」と思い詰め、抑鬱状態になった。離婚が頭をよぎる中、インターネットを検索していると、夫の言動がアスペルガーの人と一致していることに気づき、医療機関を受診。すぐに、診断がついた。

産経新聞から引用)

この記事に登場する野波ツナさんは、アスペルガー症候群の夫について描いたシリーズ漫画で有名ですよね。僕も自分の症状を自覚し始めたころに妻から進められて読みました。

自宅の購入を妻に任せきりというエピソードは、僕も身につまされるものがあります。発達障害の人は、妙なこだわりがある一方で、人生に対するビジョンのようなもの、もっと端的に言うと「自分」を持っていないことが多いのかもしれません。自宅の購入という人生の一大イベントでは、そういうビジョンのなさが露呈しますから、そういう現実から逃げてしまうのだと思います。妻はたまったもんじゃないですよね。そんな大きな決断を一人で背負わなければならないわけですから・・・

僕も、自宅の購入をはじめ、家族旅行の行き先や、子供をどこの幼稚園や学校にやるかといった家族の選択は、ずっと妻に任せきりでした。それでいて、うまくいかないことがあると、その選択をした妻のせいにするのです。最悪ですね・・・妻が病気にならないはずがありません。

野波つなさんの著書の中で、カサンドラに関するものはこちら。

 

実例3

私が風邪で熱を出して寝込んでいた日のことです。
その日、私が38℃も熱を出して苦しんでいるのに、夫は自室でプラモデルをしていました。そして部屋を出てきたと思ったら、「ゴハンまだ?」って言ったのです。「主婦はゴハンを作るのが仕事でしょ」って・・・。私は悲しくて、「今日は、起きれそうもないし、だからゴハンも作れそうにないから、自分のと子どもの分だけでも、お弁当買って食べてよ!!」と泣きながら叫んでしまいました。そうしたら夫はお弁当を買ってきてくれました。(私の分はありませんでしたが)

そう、頼めばやってくれる、やさしい夫です。だから私がいけないのでしょう。でもつらいのは、何でも一つひとつ私が言わなければやってくれないことです。

たとえばこんな具合の悪い日くらいは、優しい言葉をかけて欲しいですし、気を利かせて家事をしてくれるとか、子どもの世話をしてくれるとか、してくれたら、どんなにうれしいでしょうか。カサンドラ症候群子育ての不安だって、一緒に考えてくれたら、大丈夫だよって言ってくれたら・・・そう望むのも私の「わがまま」でしょうか?こんな風に、日常の中ですれ違いが起きています。それが苦しいです。
オフィスTヒーリングセンターから引用)

やはり妻の体調が悪いときに、夫の特性が出て絶望するというパターンが多いようですね。僕も散々やらかしてきました。

僕の典型的な例については、こちらのふたつの記事をご覧ください。

【無痛分娩のリスク】 僕の妻の体験談 「脳脊髄液減少症」という過酷な医療事故

【妻が乳腺炎になったら】 症状と適切なケア、夫に何ができるか(僕の体験談)

これらの記事は、次女の出産の際に妻に起こったことに関連したものです。硬膜外麻酔の事故によって起こった脳脊髄液減少症の重い症状に苦しんでいた妻に対して、僕は何の手も打つことができませんでした。さらに、その副作用で悪化した乳腺炎の痛みに対しても、何の手も尽くさなかったのです。妻は本当に苦しかったと思います。そして夫に対して心底絶望したことと思います。

他の情報源

カサンドラ症候群は、まだ一般的には知られていない概念なので、ネット上にもあまり情報が出ていません。そんな中、NHK福祉ポータル「ハートネット」の掲示板には、驚くほどたくさんのカサンドラに関連した書き込みがあります。参考になると思いますので、のぞいてみてください。

こうした書き込みのほとんどが妻によるものですが、アスペルガーの夫自身が我が身を振り返って書いている記事もありました。夫婦奮闘記 アスペルガー&ADHD(注意欠如多動性障害)というブログサイトです。アスペ夫の立場から見た夫婦の描写は貴重な情報源ですよね。

いくかの本も出版されていて、どれもとても参考になります。

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悪意なく妻を追い込んでいく夫。世間に知られることなく苦しんでいる妻。この難しい問題について、僕だから発信できることもあるのではないか。発信することで、僕は妻の苦しみを少しでも理解することができるのではないか。そう思って、この一連の記事を書いています。

「大人の発達障害」一連の記事について

孤独

「大人の発達障害」について、いくつかの記事を書いています。これらは医学的な専門知識をまとめたものではなく、あくまで僕個人のケースについて記したものです。大人の発達障害の症状は人によって千差万別ですので、僕の例はその重さも傾向も他の方とはまったく違うと思います。

正確な情報は専門家の著述を参照していただくとして、僕は僕にしか書けない個人的な事情を記しておきたいと思います。以下のような構成になっています。順にご覧いたけると分かりやすいかもしれません。

【大人の発達障害】ADHDとアスペルガー症候群の並存…結婚して気付いた自分の致命的な欠陥(僕の体験談1)

【大人の発達障害】ADHDとアスペルガー症候群の二次障害として「自己愛性パーソナリティ障害」が形作られた(僕の体験談2)

【大人の発達障害】アスペルガー症候群と自己愛性パーソナリティ障害は結婚生活を破壊する(僕の体験談3)

【大人の発達障害】夫のアスペルガーは妻を追い詰め、「カサンドラ症候群」を引き起こす(僕の体験談4)

【大人の発達障害】「カサンドラ症候群」の実例から学ぶ・・・アスペ夫の言動のすべてが妻を追い詰める(様々な体験談から) ←いまここ!

【大人の発達障害】自己愛性パーソナリティ障害は家族に見放されて初めて自覚できる(僕の体験談5)

【大人の発達障害】治療への道のり・・・自分をさらけ出せる友人との出会いが僕の道しるべとなった(僕の体験談6)

〔追記〕その後、僕たち夫婦の関係は決定的に悪化してしまい、ついに「家庭内別居」の状態に至ってしまいます。その引き金となったのは、次女の出産時に起こった「産後クライシス」でした。それらのことについては、こちら↓をご覧ください。

【パートナーシップ】僕たち夫婦が「家庭内別居」をすることになった理由、そして「希望ある離婚」とは

【産後クライシス】妻が僕を憎むようになった理由… 妻の怒りに夫としてどう向き合うか(体験談)

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