【口内フローラ】心筋梗塞や脳梗塞の原因!?口内の悪玉菌を抑える「緑茶うがい」とは

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2016年11月放送のNHK「ためしてガッテン」で、「口内フローラ」と呼ばれる口内細菌の話題が取り上げられました。そのバランスが崩れると心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすといいます。番組では、口内フローラをいい状態に保つための「秘策」も紹介されました。

口の中の「お花畑」??

番組のオープニングは、怪しくも美しい顕微鏡写真の映像から始まります。

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これはイギリス・ロンドン在住のスティーブ・グシュメッツナーさんという方が、走査型電子顕微鏡を使って撮影した口内細菌の写真に彩色をほどこしたもの。まさにお花畑のようですよね。

今回「ためしてガッテン」で取り上げられた「口内フローラ」。その「フローラ」とは「お花畑」という意味です。様々な細菌が共存している状態を、色とりどりの花が咲き乱れる花畑に例えたのでしょう。

「腸内フローラ」という言葉は最近よく聞かれるようになりましたよね。腸内に存在する多様な細菌を表す言葉です。腸内フローラのバランスが、糖尿病や肥満、アレルギー、血栓、老化、貧血などに関わっていることが明らかになり、注目が高まっています。

これからは、「口内フローラ」も健康に関わる重要な要素として、注目されていくかもしれませんね。

口内フローラや腸内フローラなど、人の身体に共生する微生物の集団は、「微生物叢(びせいぶつそう)=マイクロバイオーム」と呼ばれ、健康・医療の分野に革新をもたらすものとして、研究が盛んにおこなわれています。「マイクロバイオーム」については、こちら↓の記事に詳しくまとめています。ぜひ参考にご覧ください。
【マイクロバイオーム】体内に共生する微生物たちが、私たちの健康を支えている

口内フローラの役割とは

口の中には、どのくらいの細菌が存在するのでしょうか。なんと、その種類は500以上、その数は1000億以上といいます。その集合を指して、「口内フローラ」と呼びます。

口内フローラの大きな役割が、ウイルスや病原菌を口内で繁殖させないよう、ブロックことです。その様子を示す実験の映像が番組の中で紹介されました。

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これは食中毒を起こすことで知られる「黄色ブドウ球菌」を使った繁殖実験。黄色ブドウ球菌が培養されたシャーレに口内フローラを入れると、その周囲だけ繁殖が抑えられていることが示されています。口内細菌が出す酵素によって、黄色ブドウ球菌の繁殖がブロックされているのです。

黄色ブドウ球菌だけでなく、インフルエンザやノロウイルスなどのウイルス、サルモネラ菌や結核菌などの細菌に対して、口内フローラは効力を発揮します。これらの病原体が口内に入ったとき、口内フローラはその繁殖をブロックし、感染を防ぐのです。

口内フローラの「善玉菌」と「悪玉菌」

こうした有益な働きをする口内細菌を「善玉菌」と呼びます。それに対して、身体に悪さをする口内細菌を「悪玉菌」と呼びます。口内フローラは、善玉菌と悪玉菌が共存した状態なのです。腸内細菌では「善玉」「悪玉」という区分けは、もう一般的になっていると思いますが、口内細菌でも同じように「善玉」「悪玉」があるんですね。

口内における「悪玉菌」とは、具体的にいうと次のものを指します。

・歯に存在する悪玉菌 → 虫歯菌
・歯茎に存在する悪玉菌 → 歯周病菌

口の中の細菌と言えば、まず思い浮かぶ虫歯菌と歯周病菌・・・いかにも悪玉ですよね。逆に、いい働きをしている「善玉菌」がいるということを、多くの方は知らないのではないでしょうか。

そして重要なのは、善玉菌と悪玉菌の割合です。その割合を測定できる装置があります。

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これは「次世代シークエンサー」と呼ばれる装置です。この装置を使って、健康な人の口内フローラの割合を見ると・・・

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・善玉菌・・・9割
・悪玉菌・・・1割

という割合なっていることが分かります。これが正常な状態というわけです。このバランスが崩れて、悪玉菌の割合が増えてしまうと、全身に深刻な症状が現れてきます。

悪玉菌がもたらす全身の症状

悪玉菌の割合が増えてくると、本来は口の中にしか存在しないはずの細菌が血管に入り込んで全身をめぐり、あちこちで悪さをします。そんな悪玉菌のひとつが、「ジンジバリス菌」という歯周病菌の一種です。

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これが、ジンジバリス菌の電子顕微鏡写真です。ジンジバリス菌は、次に挙げるような病気の患部から発見されています。

・痴呆症
・脳梗塞
・大動脈瘤
・心筋梗塞
・肝炎
・がん
・関節リウマチ

例えば、「大動脈瘤」は大動脈の血管壁の一部がダメージを受けてできた瘤(こぶ)のことです。番組では、ジンジバリス菌によって血管壁に瘤ができる様子をとらえた2枚の顕微鏡写真が紹介されました。

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これは、正常な大動脈の断面です。ここにジンジバリス菌を移植すると・・・

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黄色い丸で示された箇所は、ジンジバリス菌によって血管壁が破壊されて、瘤が形成されているところです。これが破裂すると、9割以上の確率で死に至ります。いわゆる「大動脈瘤破裂」です。

ジンジバリス菌が、全身の様々な場所で深刻な病気を引き起こすメカニズムは明らかになっていません。しかし、何らかの形で関わっていることは間違いないと考えられています。

では、どうして口の中にしか存在しないはずの歯周病菌が、血管中に入り込み、全身をめぐってしまうのでしょうか。

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歯周病菌が血液中に入ったサイン

歯周病菌が血管中に入り込んだことを示す、ひとつの実験結果を示しましょう。

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これは歯周病気が侵入した血液を培養したものです。右のシャーレ上に見える黒い点が歯周病菌です。

このように血管中に歯周病菌が入り込んでしまうときには、口の中で次のような変化が起こってます。

・歯茎が腫れる
・毎回歯ブラシで出血
・急に口が臭くなった
・口がよく乾燥する

免疫力が弱っているときに、歯周病菌が歯茎に炎症を引き起こすと、「腫れ」となります。歯茎が腫れると、歯周病菌は、もろくなった歯茎を破壊しながら、奥深くへと侵入していきます。

そしてついに、歯周病気は歯茎の奥の血管に到達します。血管にたどり着いた歯周病菌は血管壁を破壊して血液中に入り込みます。この状態になると、歯をみがくたびに出血を繰り返すことになります。そして破壊された血管壁から、歯周病菌はどんどん血液中に侵入して、全身をめぐりはじめます。

歯周病菌が歯茎を破壊してできた穴は「歯周ポケット」と呼ばれます。この歯周ポケットが拡大していくと、大量の歯周病菌がそこに溜まっていきます。これが強烈な口臭の原因となります。

こうして歯茎が炎症を起こすと、正常な唾液の分泌ができなくなり、口の中はパサパサに乾燥した状態になります。唾液には悪玉菌を発育させないよう抑える物質や、悪玉菌を溶かしてやっつける物質などが含まれていて、口内フローラを正常に保つよう、非常に重要な役割を果たしています。

ですので、口の中が乾燥すると悪玉菌の繁殖を抑える作用が落ちてしまい、ひどくなると、舌にカビが生えてしまうこともあるといいます。

口の中にこうした症状が現れた場合、歯周病菌が血管内に入り込んで全身をめぐっている可能性が高いと考えられます。

高齢になるほど歯周病菌は全身をめぐりやすい

高齢になるほど、口内フローラのバランスは崩れやすくなり、悪玉菌の割合が増えます。番組では、幼稚園児と高齢者で比較実験を行っています。

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このように、高齢者の口内フローラでは、悪玉菌が3割を超えています。1割程度が正常な割合なので、かなりオーバーしていますね。実験に参加した高齢者は、健康に自信のある人たちですので、ちょっと弱ってしまった高齢者の場合は、もっと悪玉菌の割合が高くなっていることが予想されます。

ただ、悪玉菌の割合が増えるだけでは、それが血管に侵入することにはなりません。もうひとつ重要な要素が「免疫力」です。

高齢になると免疫力が低下します。その結果、歯茎はちょっとしたことで炎症を起こしやすくなります。炎症を起こした歯茎は、組織がもろくなっているので、歯周病菌の攻撃を受けて破壊されやすくなります。その結果、大きな歯周ポケットができて、歯茎の奥の血管にまで到達してしまいます。そして、歯周病菌は血管に侵入していくのです。

悪玉菌の侵入を防ぐ対策

番組では、悪玉菌の割合を低下させて、口内フローラを正常に戻すための、3つの対策を紹介しています。

歯間ブラシ、糸ようじ

歯ブラシだけでなく、歯と歯の間の歯周病菌を除去するために、歯間ブラシや糸ようじを使います。できれば毎日、少なくとも1週間に1回は実践することが推奨されています。

 

定期的に歯科医で検診

年に1回、ちょっと心配な方は半年に1回ほどの頻度で歯科医で検診を受けると、口内フローラの状態をチェックしてもらうことができます。

緑茶でうがい

そして「秘策」として紹介されたのが、「緑茶うがい」です。

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この写真は、緑茶の成分で作ったジェルの効果を示したものです。左側は、悪玉菌(歯周病菌)の入ったシャーレに緑茶のジェルを入れて培養したもの。そして右側は、善玉菌の入ったシャーレに緑茶のジェルを入れて培養したものです。黄色い丸が緑茶のジェルです。

左側をみると、緑茶のジェルの周囲の色がちょっと変わっているのが分かります。これは、緑茶のジェルに接したところでは、悪玉菌の繁殖が抑えられていることを示しています。

それに対して、右側の善玉菌では、繁殖が抑えられていません。緑茶の成分は、なんと悪玉菌だけを選択的に攻撃して、その繁殖を抑えてくれるのです。

これは、緑茶に含まれる「カテキン」という成分の効果です。紅茶やウーロン茶、ほうじ茶など他のお茶にも、少しは効果はありますが、緑茶の効果が圧倒的に高いことが分かっています。

ただし、緑茶を飲むだけでは、唾液ですぐに洗い流されてしまい、効果は期待できません。そこで「粉末緑茶」を使って、濃い緑茶を作ります。100mlの水またはぬるま湯に対してスプーン山盛り1杯の粉末緑茶を加えてかき混ぜます。

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この「濃い緑茶」で、クチュクチュと口をゆすぎます。そのまま飲んでしまって問題ありません。これを、就寝前に行います。しっかり歯を磨いた後に行うのがポイントです。前述したように、歯間ブラシや糸ようじで清潔にしてから行うと完璧ですね。すると、眠っている間に悪玉菌の繁殖が抑えられ、口内フローラが正常な状態に調整されていくというわけです。

 

「そんなに濃い緑茶だと、歯が緑色になってしまうのではないか」と心配する声も聞こえてきそうですが、緑茶のカテキンには歯を着色することはほとんどないそうです。安心して、毎晩取り組んでみましょう!

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