【金縛りの治し方】そのメカニズムと睡眠障害の解消法

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「金縛り」の経験はありますか?

夜、ふと目が覚めて、寝返りを打とうとすると、身体が動かない・・・押さえつけられているような圧迫感があって、声も出ない・・・

私も若いときや、心身共にクタクタに疲れているときに、かかったことがありますが、かなりの恐怖感がありました。「心霊現象」「怪奇現象」と思ってしまっても、仕方ないなぁと思います。

この記事では、金縛りの本当の原因と、なってしまった時の治し方をまとめました。

「金縛り」とは

「金縛り」とは、簡単にいうと「頭は起きているけど、身体が寝ている状態」のこと。医学的には「睡眠麻痺」と呼ばれ、レム睡眠中に起こる現象です。

「金縛り」という言葉の由来は仏教用語で、「金縛法(きんばくほう・かなしばりほう)」という密教の秘伝で、不動明王が悪者を身動きできなくする方法からきているそうです。

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不動明王

「金縛り」の症状

金縛りにかかると、以下のような状態になります。

・意識はあるのに、手足が動かない
・声を出すことができない
・呼吸がうまくできず、息苦しくなる
・誰かが乗っているような重みを感じる
・耳鳴りがする
・霊や人影を見る

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出典:睡眠障害のことがわかるサイト

「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

レム睡眠の「レム」とは、「Rapid Eye Movement」の略。日本語にすると「急速眼球運動」ですね。閉じたまぶたの下で眼球がキョロキョロと不規則に動く状態で、浅い睡眠状態を指します。「夢」をよく見るのは、この「レム睡眠」のときです。このとき脳派を測ると、脳は活動状態にあります。一方、筋電図を測ると反応しません。つまり、「脳は起きているけど身体は眠っている」状態になっています。

反対に「ノンレム睡眠」は、脳がしっかり休んでいる、いわゆる「深い」睡眠状態です。下の表は、ふたつの眠りの違いをまとめたものです。

睡眠の違い(元のサイズ)

寝ている間、このふたつの睡眠状態が交互に現れます。通常は、入眠後まず「深い眠り」=「ノンレム睡眠」になり、その後「浅い眠り」=「レム睡眠」に、というふうに、1時間半ほどの周期で繰り返します。

睡眠のリズム2

1時間半おきに訪れる「浅い眠り」=「レム睡眠」のときに、体は眠っているのに意識だけが起きてしまう、という現象が起こります。そうなると、意識は覚醒しているのに、身体はまったく動かすことができません。これが「金縛り」の正体です。

より質のいい睡眠については、次の記事を参考になさってください。
【かくれ不眠】睡眠の質を高め、不眠を解消するために
【眠れない夜に効果的な方法】すぐに眠くなる「入眠テクニック」まとめ

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「金縛り」の原因

ストレス

ストレスは自律神経の働きを乱します。自律神経が乱れると、眠りが浅くなります。それが寝不足を招き、睡眠リズムが崩れます。睡眠リズムが崩れると、金縛りが起きやすくなります。ストレスや不安を抱え込みすぎないよう、心をリラックスさせる自分なりの方法を、いくつか持っておくといいですね。

生活リズムの乱れ

仕事で徹夜が続いたり、昼夜逆転の生活が続いたり、逆に睡眠時間が長過ぎたりすることで、生活リズムが不規則になります。そうすると、体内で時間を管理している「体内時計」が乱れてしまいます。それが金縛りを起こしやすくすると考えられます。日頃から生活リズムを整え、適切な時間に布団に入れるよう、心がけましょう。

体が疲れている

激しい運動や、慣れない肉体労働をするなど、体の疲労が激しいときは金縛りになりやすくなります。ジョギングや水泳などの有酸素運動を行った場合も、金縛りになる確率が高くなります。過酷なトレーニングを行っているスポーツ選手には、金縛りに頻繁にかかる人もいるといいます。普段より疲れが溜まっている場合は、睡眠中も体がより多くの休息を求めて、脳が起きても体は寝たままの金縛り状態になります。

興奮状態のまま眠る

金縛りが起こる仕組みとして、体は疲れていて脳は興奮状態のときに起こりやすいと考えられます。ホテルで宿泊するなど普段と違う環境で寝るときは、脳への刺激も大きく、興奮状態のまま寝てしまうことになります。このように、旅行先のようなシチュエーションで、金縛りを経験したという例は多く報告されています。他にも、寝る前に刺激の強いテレビ番組を見たり、スマホで印象の強いコンテンツを見たりすることも、脳を興奮状態にさせてしまいます。

寝具が合っていない

枕が高すぎたり、低すぎたり、また掛け布団が重すぎたりすると、金縛りを誘発しやすくなると言われています。また、猫などのペットや、幼い子供と一緒に寝ると、身体の一部に重みが乗って、金縛りの原因になることもあります。

仰向けで寝る

仰向けで寝ると、レム睡眠(浅い眠り)になりやすく、金縛りの原因になるとの説があります。私は完全に「仰向け寝」なので、「そんなはずはない!」と言いたいのですが・・・

心と体のアンバランス

金縛りは、10代後半の年齢にもっとも起こりやすいと言われています。身体の成長が著しく、一方で思春期ならではの多感な時期でもあり、心身のバランスが安定しない時期ですよね。部活動などで過度な運動をすることも多いですし、受験や恋愛など、ストレスのかかることも多々あります。こういう時期は、金縛りが多くなる条件がそろっていますから、周りにいる大人は、そういったことを説明して、安心させてあげることも必要かもしれません。

「金縛り」の解き方

金縛りにかかってしまったら、一番大事なのは冷静に落ち着いて、「これは金縛りなのだ」と自分に言い聞かせること。そして、できたらそのまま、もう一度寝てしまうのが一番です。

いくつかの対処法を挙げておきましょう。

目をキョロキョロ動かす

レム睡眠は、身体は動きませんが、脳に近い「眼球」は動きます。何と言っても、「レム」=「高速眼球運動」という意味ですから。眼球を動かすことで、「自分は起きているんだ」と自覚して、まずは安心することが大事です。

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身体の一部を素早く動かす

指先をピクッと動かすなど、小さな動きなら成功する可能性が上がります。これができると、金縛り状態がパッと解けることがあります。

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無理をして解こうとしない

それでも無理なら、もう何もしない。解こう解こうとすればするほど、動かない身体に恐怖心が増しますので、もう落ち着いてあきらめてしまう方が楽です。

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幻聴・幻覚は「夢」だと理解する

金縛りにかかると、以下のような幻聴・幻覚に襲われることがあります。「心霊現象」「怪奇現象」と思われる所以です。

・足元に黒い影が見える
・幽体離脱のように、天井から部屋の様子が見える
・部屋のドアや壁をドンドンと叩く音が聞こえる
・子どもの笑い声や、走りまわる音が聞こえる

レム睡眠は夢を見やすい状態です。金縛りにかかってしまうと、様々な夢を見つつも、意識が覚醒してしまっているので、夢なのか現実なのかが把握できず、恐怖に陥ってしまいます。ですが、「これはすべて夢なのだ」と、あらかじめ知っておくことで、落ち着くことができます。

睡眠障害を改善するために

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出典:株式会社ミチバタ・ジャパン・リミテッド

「仰向け寝」が眠りを浅くするという説があり、その解決法として「横向け寝」があります。その方が入眠後、ノンレム睡眠=深い眠りに到達しやすく、睡眠リズムをよくすると考えられています。この写真のように、「抱き枕」などを使うと、より安心感が増しそうですね。

1時間半周期で目覚まし

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レム睡眠になるタイミング(1時間半ごと)で目覚ましをかけることで、起きやすくなり、生活リズムと睡眠リズムを整えられます。就寝から6時間後、7.5時間後、など1時間半周期を意識して目覚まし時計をかけてみましょう。

ストレスを癒してから就寝

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アロマオイルを使ったり、カモミールティーのようなリラックス効果のある飲み物を寝る前に飲んだり、穏やかなヒーリング系の音楽を聴いたり・・・自分なりのストレス解消ツールを見つけて、心を癒してからお布団に入るようにしたいですね。

身体の疲れを癒してから就寝

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運動や肉体労働で身体の疲労が激しいときは、ゆっくりとお風呂に入ったり、ストレッチをしたり、蒸しタオルで身体を温めたりして、疲れを癒してからお布団に入るようにしたいですね。

就寝前にテレビやスマホを見ない

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脳を興奮状態にさせるようなコンテンツは、就寝前に見ないようにしましょう。現代人は情報にさらされ過ぎているので、せめて寝る前だけでも、情報から離れて、脳も心も穏やかに過ごしたいものです。

身体に合った寝具を使う

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枕の高さや、マットの固さなど、寝具が自分に合っているか、一度確認してみるといいでしょう。寝具店などで、専門家が相談に乗ってくれるとことがありますので、相談してみるといいかもしれません。

危険な病気の可能性

ナルコレプシー(過眠病)という、怖い病気が潜んでいるケースがまれにあります。ナルコレプシーは、日中強い眠気の発作症状がでる脳疾患で、脳内のオレキシンという物質が減少することで発症すると言われています。

・1週間に1回以上金縛りの症状が出る
・頻繁に幻覚を見る

といった症状がある場合は、念のため、心療内科、神経科、精神科で診てもらうようにしてください。

おだいじになさってください

金縛りそのものは、心霊現象でも怪奇現象でもありません。日頃の生活の乱れや、心身に対する過度なストレスなどの現れなのです。金縛りにかかったら、そういった日常を見直すきっかけとお考えください。

心身ともに健やかに、ぐっすりと眠れる日々を過ごせますよう、願っています。

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