【フェリチン不足による諸症状】潜在的な鉄分不足の原因と改善法

スポンサーリンク

僕の妻は、2人目の子供を妊娠・出産したころから、睡眠障害や疲労感、精神的なイライラに悩まされてきました。いわゆる「マタニティブルー」というやつかと思っていたのですが、症状がずっと長引くわけです。

今考えたら、これはフェリチン不足による、潜在的な鉄分不足の症状だったのではないかと思うのです。これに気づいていたら、治療法もぜんぜん違ったものになったはずで、妻には本当にかわいそうなことをしたと悔やまれます。

女性の多くが抱えている問題「フェリチン不足」について、お伝えします。

こんな症状ありませんか?

女性の疲れ

出典:女性の美学

まず、次の項目をご覧ください。皆さんは、どのくらい当てはまるでしょう?

□疲れやすい
□寝起きが悪い
□肌荒れ
□風邪をひきやすい
□むくみがある
□便秘や下痢
□食欲不振
□吐き気がする
□動悸、息切れ
□胸が痛む
□頭痛、頭重
□冷え性
□月経の異常
□神経過敏
□注意力低下、イライラ
□髪が抜けやすい
□歯茎の出血
□アザが良くできる
□湿疹ができやすい
□顔色が悪い
□のどの不快感
□立ちくらみ、めまい、耳鳴り
□肩こり、腰痛、背中の痛み

多岐にわたる症状ですが、これらは、鉄分の不足によって起こる可能性のある症状なんです。僕の妻の場合、16項目も当てはまってしまいます。妻の不調を考えるとき、ひとつの可能性として、鉄分不足を疑うべきだったと、今になって思います。

上記の症状の中の「めまい」については、次の記事も参考になさってください。
【女性のめまい】起立性低血圧、鉄欠乏貧血、良性発作性頭位めまい症、メニエール病・・・それぞれの原因と対処法

「フェリチン」とは

「フェリチン」の実態と働き

ferittin

出典:http://mri-q.com/ferritinhemosiderin.html

フェリチンとは、 内部に鉄分を貯めることができる水溶性のたんぱく質です。上の図は、フェリチンの分子構造を示しています。24のユニットが球体を作っていて、内部に鉄のイオンを保持できるようになっています。白いツブツブが鉄イオン。このように鉄分(鉄イオン)を貯蔵しているんですね。フェリチンは血中よりも、主に肝臓、心臓、脾臓のような臓器や骨髄、小腸粘膜などの細胞内に存在しています。

血中で酸素を運ぶ役割を担う「ヘモグロビン」は、よく知られていると思います。赤血球を構成する、重要なタンパク質ですね。ヘモグロビンは、分子の中に鉄原子を持っていて、その鉄原子が酸素と結合することで、体中に酸素を運んでいます。ヘモグロビンが前線で活躍する兵隊だとすると、フェリチンは後方から必要な鉄分を送り込む補給係のような存在と言っていいでしょう。

血中のヘモグロビンが減少すると、まず血清中の鉄分が、ヘモグロビンを増やすために使われます。そうすることで血清中の鉄分が減少すると、フェリチンから鉄分が放出され、血清鉄の濃度が維持されるようにはたらきます。

ですので、体内の鉄分量が減少すると、以下のような順序で貧血が起こります。

1.フェリチンが減少(貯蔵鉄が空っぽになる)
2.血清中の鉄分が減少
3.ヘモグロビンが減少
4.貧血の症状

「ヘモグロビン」の値が正常でも…

血液検査

血液検査では、普通は「フェリチン」の値は注目されません。貧血などの指標としては、「ヘモグロビン」の値が使われます。

ですが、ヘモグロビンの値が正常であっても、潜在的な鉄分不足に陥っているケースがあります。すなわち、フェリチン不足です。

血中の鉄分が減ってくると、後方部隊の補給係であるフェリチンから鉄分が供給されます。見かけ上、ヘモグロビンが正常に鉄分を持っていても、実は貯蔵庫の鉄分が空っぽ、という事態になっている可能性があるわけです。そして、血液検査でヘモグロビンの値だけを見ている限り、この潜在的な鉄分不足は、見逃されてしまうのです。

フェリチン解説

出典:フェリチン不足ナビ

フェリチン値の血液検査について、また貧血全般の正しい診断を受けるための基礎知識については、次の記事にまとめています。ぜひ参考になさってください。
【フェリチンの血液検査】鉄分を補給する食事とサプリ

【貧血の治療は血液内科で】貧血に潜む大きな病気、正しい診断を受けるための専門医

「フェリチン」の基準値

フェリチンの測定法には、代表的なものがふたつ方法があります。

〔RIA法の基準値〕
・男性20~220ng/ml
・女性10~85ng/ml

〔金コロイド凝集法の基準値〕
・男性40~100ng/ml
・女性20~70ng/ml

※医療機関によって基準値はかなり異なります。

数値が基準より下回っている場合は貧血と判断されます。ただ、この基準値もあいまいな部分があるようで、そもそも日本人女性の多くが鉄分不足の問題を抱えているため、数値の設定が低すぎるという意見もあるようです。実際には、値が30ng/mlを下回ると、上記の様々な症状が現れはじめるとも言われているのです。アメリカの基準では40ng/mlを下回ると、女性は妊娠してはいけないと言われるそうです。

「フェリチン」不足による諸症状

女性の疲れ2

出典:美レンジャー

フェリチンが不足すると、上の項目に示したように、全身に様々な影響が現れます。

フェリチン不足は、すなわち鉄の欠乏状態です。鉄は、細胞を作るために不可欠な物質ですから、鉄が足りなくなると新しい細胞が作られなくなってしまいます。ですので、肌が荒れたり、髪が抜けたり、アザができたり、といった症状が出てきます。

同じ理由で、免疫細胞がうまく作られなくなるので、風邪をひきやすくなったりします。脳内のセロトニンやドーパミンのような神経伝達物質も不足するので、精神的な落ち込み(うつ症状)やイライラ、睡眠障害などの症状にも悩まされることになります。結果、慢性的な疲労が蓄積していくのです。

「フェリチン」不足は女性に起きやすい

女性にフェリチン不足が多い大きな理由のひとつが、生理です。生理による出血で大量の鉄分が失われます。この時に失われた鉄分を補い続けるのは、決して容易ではありません。

毎日の食事の中で、女性は男性よりも5~7mgも多くの鉄分を摂取する必要があります。これはかなり大変なことですので、知らず知らずのうちに、女性の多くが、慢性的なフェリチン不足=潜在的な鉄分不足に陥っているのです。

出産

出典:mamari

生理以上に大きいのが、妊娠・出産です。僕の妻もそうでしたが、出産時に何リットルも出血するのはもちろん、その後の授乳でも多くの鉄分を日々体外に流し続けるわけですから、相当積極的に鉄分を補い続けるようなケアをしなければ、貯蔵鉄が底をついてしまうのは目に見えています。

産婦人科では、妊婦に対して、そういったケアをきちんとしているのでしょうか?少なくとも僕の妻は、そういう観点でケアしてもらうことは、まったくありませんでした。残念でなりません。

スポンサーリンク

「フェリチン」を増やす方法

女性の諸症状が鉄分不足によることの学術的な証拠

ここで改めて、最初に示した諸症状が鉄分不足によるものだという、学術的な証拠を示しておきます。

カナダの医学誌『Canadian Medical Association Journal』で発表された研究によれば、スイスのローザンヌ大学のバーナード・ファヴラット博士が、原因不明の疲労を訴えている198人の女性を対象にある調査を実施しました。

女性の半分には鉄分の錠剤を投与し、残りの半分には偽の薬を投与したのだそう。その結果、12週間にわたって鉄分のサプリメントを摂取し続けた人たちのうち、50%の人が疲労感が減少したことが判明したのです。

吸収されやすい鉄分とは

レバー

出典: route134.seesaa.net

鉄分を含む食べ物を摂ることが重要なわけですが、実は鉄には二つの種類があります。「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」です。

〔ヘム鉄〕
吸収率 23~28%
食べ物 レバー・しじみやあさりなどの貝類・かつお、卵黄など

〔非ヘム鉄〕
吸収率 1~5%
食べ物 プルーン、きな粉、ココア、ひじき、ほうれん草など

こうしてみると、ヘム鉄の方が吸収率に勝っていることが分かります。鉄分が多いことで有名なプルーンも、実は吸収率はあまりよくないので、効率的な鉄分補給には向いていないかもしれません。

鉄分の吸収を助ける食べ物とは

レモン

鉄分の吸収を助ける栄養素として知られるのは、たんぱく質、ビタミンC、ビタミンB群などです。これを豊富に含む食べ物として、レモン、オレンジ、いちごなどが挙げられます。特にレモンは、吸収率を2倍にも引き上げると言われています。

フェリチン不足を補うサプリ

食事からだけで、必要量の鉄分を補うのは、忙しい現代人には至難の業です。特に、様々な症状にすでに悩まされている人は、積極的にサプリメントの力を借りた方がいいと思います。

こちらの記事では、オススメサプリをご紹介しています。ぜひご覧ください。
【フェリチンの血液検査】鉄分を補給する食事とサプリ

おだいじになさってください

女性は身体的にも精神的にも様々な症状に悩まされているケースが多いですよね。僕の妻がそうであるように、その理由が分からず、自分を責めている方も多くいると思います。

でも、実は、その原因のひとつが、鉄分の不足によるものだとしたら、改善の余地があるということです。希望がある、ということです。

こういった観点で診察してくれるお医者さんがいるかどうか、僕は残念ながら知りません。希望の持てる情報が得られたら、このサイトでシェアしていきたいと思います。

最初の気づきのきっかけとして、今回の記事が皆さんのお役に立てば幸いです。

スポンサーリンク

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ